2014 Fiscal Year Annual Research Report
汚染物質の局所排出速度を示す新たな換気効率指標に基づく室内空気環境設計法の開発
Project/Area Number |
24560717
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
LIM Eunsu 東洋大学, 理工学部, 准教授 (50614624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 一秀 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (20329220)
林 徹夫 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (40150502)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 建築環境工学 / 空気質制御 / VOC / 光触媒 / 小形チャンバー / クリーンルーム / 換気効率 / Net Escape Velocity |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,室内環境中のガス状汚染物質濃度をパッシブ制御する技術として光酸化分解反応に着目し,所謂,光触媒反応を期待して酸化チタン(TiO2)を担持させた建築材料の性能評価法を確立すると共に,室内濃度の低減性能を精度良く定量評価するための数理モデルの開発に取り組むものである.研究最終年度の今年度には下記の研究課題を遂行した. 1.小形チャンバーによる可視光応答型光触媒を担持した建材の汚染物質低減性能評価:代表的な室内ガス状汚染物質としてトルエンに着目し,独自開発した小形チャンバーを用いて一定濃度供給法にて室内の照度環境(600lx)下での濃度低減性能試験を行った.供給濃度約70μg/m3~800μg/m3の範囲内で,約51~88%の濃度低減率となり,濃度の低減率は供給濃度が高くなるにつれ低下した. 2.室内濃度の低減性能を数値的に定量評価するための数理モデル開発:数値流体力学CFDによる室内流れ場解析に連成させて解析可能な光酸化分解反応モデルを提案した.特にガス状トルエン等,対象汚染物質の輸送方程式(移流・拡散方程式)にSource Termとして組み込み可能な反応モデルとしてシグモイド型のLangmuir-Hinshelwood型のモデルを採用している. 3.Langmuir-Hinshelwood型モデルによる濃度低減効果の高精度予測法の開発:小形チャンバー内の流れ場,濃度場等の不均一性を無視した上でチャンバー内を質点系と想定して実験結果からモデルパラメータを同定し,CFD解析にLangmuir- Hinshelwood型のモデルを建材表面から粘性低層内にある第1セルに組み込み,チャンバー内の流れ場・濃度場の不均一性を考慮し,実験結果を正確に再現する反応速度定数のモデル定数同定法を開発した.
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Remarks |
(1)researchmapの研究代表者(Lim)のページ (2)研究分担者(伊藤)研究室のホームページ
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