2013 Fiscal Year Research-status Report
通風・自然換気を用いた学校校舎改修時の温熱空気環境改善手法の開発
Project/Area Number |
24560721
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
坂口 淳 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (90300079)
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Keywords | 学校校舎 / 通風 / 自然換気 |
Research Abstract |
平成25年度はN県の全ての県立高校とN県N市の全ての公立小中学校を対象に校舎形態に関する調査を行い、3次元数値流体解析(以下CFD)と1質点系の熱換気回路網解析をするための建物に関するデータの整備をした。 トレーサーガスを用いて自然換気量を測定するために、測定方法について再検討を行う。従来の研究ではトレーサーガスの発生点・濃度測定点の配置については、あまり検討されていない状況にあった。瞬時一様拡散とみなして換気量を算出している研究や、室内の濃度分布を解消するために室内に扇風機等のファンを設置している研究がある。本研究では多数室の換気量の状況を把握するため、パッシブ法による測定方法を用いる。自然換気のある単純な教室を対象にCFD解析を行い、トレーサーガスの発生位置および濃度測定位置を変えた場合に換気量の推定がどのくらい変化するか、誤差に関する分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度及び25年度の研究計画としてCFDによる通風気流の解析と冬季に自然換気に関する実測調査の2種類の計画を予定していたが、限られた研究期間と予算を有効活用するため、CFDの解析を先に実施している。平成24年度に窓開口部と室内の照度分布についての解析を行い、平成25年度にはN県の県立高校およびN県N市の公立小中学校の全学校を対象とした建物形状に関する調査を行っている。研究は順調に進んでいる。これらの結果を用いて平成26年度にある学校の校舎を対象に実測調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は研究期間の締めくくりであり、平成24年度・平成25年度と行った数値流体解析を継続して行い、さらに模型実験、実測調査や学校校舎の温熱環境の実態を明らかにし、研究をまとめる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消費税増の関係で、換気測定で使用する予定であった一部の実験材料の供給が困難となり、予定していた材料が入手ができなかったため。 今年度に発生した次年度使用額(B-A)58,845円は平成26年度の実験材料費として有効に活用する。
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