2012 Fiscal Year Research-status Report
住みこなしに着目した災害応急仮設住宅の居住環境支援
Project/Area Number |
24560741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩佐 明彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90323956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 信幸 東北工業大学, 工学部, 講師 (20552409)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 災害応急仮設住宅 / 東日本大震災 / 住みこなし / 居住環境支援 |
Research Abstract |
仮設住宅の空き室の状況については,データ収集を行い,空きが顕著な仮設住宅団地に関して,実際に訪問し状況の確認とヒアリングを行った.空き室の利用に関しては,仮設住宅の管理主体,仮設住宅の建設方法(リース・買上げ),仮設住宅のタイプ(プレファブ型,ハウスメーカ型,地元工務店型),仮設住宅の貸借方法などによって,利用方法や利用可能期限が異なることから,これらの状況に応じて整理分類を行い,今後の空き仮設住宅利用の指標作成を進めた. また,福島県伊達市の仮設住宅の空き住戸に植物プラントを導入し,植物栽培を通したコミュニティ形成を目指しているグループと連携し,空き仮設住戸利用のケーススタディを進めた. 仮設住宅の住みこなしに関しては,引き続き事例収集を行ったほか,仙台市のあすと長町仮設住宅を中心に居住者による住みこなし支援を行いながら,系時的な住みこなしと住民が主体的になるような支援のあり方を実践的に検証した. また,仮設住宅の居住環境を支える場として,仮設住宅に併設された集会所や支援団体に寄付された小さな建物がどの様に活用されているか調査を行った.とくに,寄付された小さな建物に関しては,仮設居住者がボランティアと協働で建造するなど作られ方のプロセスが開かれていることもあり,支援者や仮設居住者が自由に使える場所となっている事例も多く,集会所ではカバーしきれない公共を支える場所として機能していることが明らかになった. 以上に関しては,HPで情報を公開し,情報提供を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
仮設住宅の住みこなしに関して,ワークショップなどの実施を通して支援と両立しながら事例収集をすすめ,住みこなしが居住者間で共有されるプロセスを明らかにする事が出来,研究は計画通りに進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
伊達市の仮設住宅の空き室に設置するサテライトラボを拠点に,仮設の空き室利用を実践的に調査する.当該仮設住宅地は,仮設住宅の居住期間が長期化することが明らかになっており,長期化する仮設住宅入居の課題抽出も並行して行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の主な使途は,調査地への旅費と,調査した事例を整理・分析するための人件費,調査協力者への謝金である.
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Research Products
(3 results)