2014 Fiscal Year Annual Research Report
利用者と地域のアクセシビリティの違いを考慮した施設の利用行動モデルと最適配置
Project/Area Number |
24560758
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岸本 達也 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (30302532)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 買い物行動 / 交通手段 / 通信販売 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、1.店舗を持たない小売業態である通販と実店舗の競合に関する最適配置および均衡配置についてのモデルおよびモデルを用いた配置分析の検討、2.地方中核都市圏の買い物行動調査と分析、3.駅前商業集積地における買い物行動の調査分析、4.大規模商業施設における買い物行動の調査分析などを行った。 1においては、店舗の差別化戦略を考慮するモデルを検討した。低付加価値の普及品を取扱いう店舗と高付加価値の商品を取扱う店舗の2種類を考慮し、低付加価値の店舗が郊外部に立地し、高付加価値の店舗が中心部に立地することを示した。通信販売の普及により、実店舗は減少して不便な地域が増えるが、高付加価値の店舗と低付加価値の店舗が混在した状態の方が、通信販売に対抗することができ、不便な地域が増加しにくいことを示した。1においては、郡山都市圏を対象として買い物行動のアンケート調査を行った。具体的には、家電製品、衣料品、食料品のそれぞれの品目について、年2回以上訪れる店舗について、買い物の頻度、交通手段をたずねる調査を行った。なお、実際の買い物行動とともに、買い物を伴わない店舗の訪問についても尋ねている。結果、店舗選択は最寄の店舗だけではなく、非常に広範囲に及ぶことを明らかにした。世代別にみると、高齢者の訪問頻度が高く、自動車利用者の訪問頻度が少ないなどが明らかとなった。3においては、駅を中心とした商業地域における買い回り行動について調査を行った。自動車にようる買い物客と電車による買い物客、男女、年齢などのセグメントに分けてに見ると、自動車による来訪者の買い物行動範囲は、電車による行動範囲よりも狭く、かつ滞在時間も短いことなどが明らかとなった。4.においては、商業施設内の買い物行動を調査し、その回遊行動の範囲、回遊行動の特徴を明らかにした。以上の考察から、望ましい買い物環境の空間構成について考察した。
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Research Products
(2 results)