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2012 Fiscal Year Research-status Report

測地尺による中世都市形成史の研究

Research Project

Project/Area Number 24560794
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHiroshima International University

Principal Investigator

藤田 盟児  広島国際大学, 工学部, 教授 (20249973)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords中世都市 / 測地尺
Research Abstract

研究テーマが、わが国の中世都市における市街地の造成時期を推定するために、該当すると推測される街区の測地尺を推定することであるため、まず中世都市の市街地が残存する可能性がある分析対象を検討した。中世都市の街区形態が残されている可能性が高い都市として、広島県では尾道市旧市街および瀬戸田町、呉市音戸町、三原市本郷町、竹原市忠海町が候補として考えられ、岡山県では瀬戸内市牛窓町、倉敷市下津井、連島および玉島、兵庫県ではたつの市室津などが考えられる。本年度は、まず尾道市と瀬戸内市牛窓町の街区調査を行った。
まず実測に先立ち、当該市街地の明治地積図と呼ばれる近世末期の市街地状況を描いた切り図を調べて、戦後の道路拡幅が行われる前の街区の形状を確認し、道路拡幅前の旧形状を現在の最も正確な地図である五〇〇分の一道路公図上で復原し、実測範囲を確定した。実測調査にあたっては、研究者自身が指導して、元北海道東海大学助教授で現在岡山市に居住する高原健一郎に委託して実施させた。実測した街区規模のデータは、本学の大学院生によってPCソフトへ入力させ、そのデータをもとにした修正地積図のCAD化は、CAD技能資格をもつ高原健一郎に委託した。
このほか当該研究の推進のために、年度前半には調査地に携帯してデータを入力し軽量ノートパソコン等を購入し、中世の港湾所在地を知るための基本史料である『兵庫北関入船納帳』を、国立国会図書館において調査した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

中世都市で最も大きく、成果が期待できるが、複雑な発展を遂げたので分析も困難であると予想された尾道市の旧市街について、明治初期の切絵図と現在の地積公図の照合、道路公図上でのCAD図作成を終え、旧市街地の外郭線を推定して、それらの街区長さを実測できた。
また、中世の有力な港町で、その後も大きな変化がなく、研究の発端となった福山市鞆の浦に近い港町である牛窓町での同様の作業と実測も行え、研究対象として重要な町のデータを2つ調査できたから。

Strategy for Future Research Activity

街区実測と地図調整が終わった尾道と牛窓のデータ解析を行う。また、前年と同様の実測調査を、あと最低でも2都市ほど実施する予定。
街区長さから測地尺を推定する際には、適合率が下がる原因の究明が重要であるから、尾道と牛窓については、当該市街地の形成史について十分に事前調査する必要がある。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

新たに調査対象になる中世都市の地図調整、街区実測、データ入力、CAD化については、昨年度と同類の費用が発生する予定である。
また、昨年度の実測データを解析するために行う事前調査については、尾道と牛窓に関する中世史、街区形成史に関連する文献の購入費や論文収集費(旅費も含む)が発生する予定である。

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Published: 2014-07-24  

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