2012 Fiscal Year Research-status Report
過冷却液体の鍛造によるFe基金属ガラス板材の作製とその軟磁気特性
Project/Area Number |
24560806
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
尾藤 輝夫 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (40315643)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非晶質合金 / 軟磁性材料 / 過冷却液体 |
Research Abstract |
今年度は、過冷却液体領域での鍛造に適した材料組成の検討を行った。過去の(Fe, Co, Ni)-半金属系や(Fe, Co, Ni)-遷移金属系金属ガラスのデータを詳細に検討し、広い過冷却液体領域を有し、かつ良好な軟磁気特性を示す合金系として、(Co, Fe)-(Nb, Zr)-B系、(Co, Fe)-(Ta, Nb)-B系、(Fe, Co)-B-Si-Nb系を候補として選定した。これらの熱分析を行い、過冷却液体が結晶化する際の潜伏時間を評価した。 温度一定で保持した際の結晶化の潜伏時間を実測するのは時間がかかるため、より簡単な方法で潜伏時間を推定することを試みた。まず複数の昇温速度で加熱した際の熱分析のデータから、温度一定で保持した際の結晶化の潜伏時間を推定した。続いて、熱分析装置で等温保持を行い、結晶化の潜伏時間を実測し、比較検討を行った。その結果、推定値は実測値の1/10程度になってしまうが、おおよその目安となる値が得られることが確認できた。 上記の結果を踏まえて、各合金の過冷却液体の結晶化の潜伏時間を推定した結果、Co40Fe22Nb8-xZrxB30 (x = 2, 4), Co23Fe40Nb5.5B31.5などが長い潜伏時間を有し、過冷却液体領域での鍛造に適していることが分かった。またこれらの合金は、飽和磁化はやや低いものの、保磁力が低く、良好な軟磁気特性を示すことが確認できた。 また、圧縮試験機を用いた鍛造の基礎的検討として、試料の加熱方法について検討を行った。検討の結果、急速加熱が可能なハロゲンランプを用いた加熱方法を採用することとし、ランプや試料の取り付け治具等の設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
圧縮試験機を用いた鍛造の基礎的検討において、当初使用を予定していた加熱装置(共用設備)の経年劣化が著しく、本来のスペック通りの加熱速度が得られないことが判明した。そのため、加熱方法の検討をやり直す必要に迫られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、前年度から引き続き(1)鍛造に適した材料組成の検討、および(2)過冷却液体領域における鍛造基礎的検討を行う。(1)については十分な成果が得られているが、(2)については予定よりやや遅れているため、今年度は(2)について重点的に研究を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度は加熱方法の検討をやり直す必要に迫られたため、鍛造に必要な治具等の設計が遅れた。そのため昨年度中に発注できず、残金が生じた。治具等は、今年度に発注する。 また今年度分の研究経費は、鍛造用母材作製用の鋳型、及び原材料等の消耗品、及び学会旅費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)