2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560810
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Research Institution | Osaka Municipal Technical Research Institute |
Principal Investigator |
渡辺 博行 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 加工技術研究部, 研究主任 (90416339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 敏司 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40254429)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マグネシウム / ダンピング / 生体内分解性 |
Outline of Annual Research Achievements |
マグネシウムが生体内分解性材料として利用されるために不可欠な力学物性である現行材料を凌駕する高強度、およびインプラント/骨界面の密着の促進に対して有効に作用する高いダンピング特性の同時発現を達成することを目的とする研究を実施した。 マグネシウムにCaを添加した合金に関してEqual-Channel-Angular Extrusion(ECAE)法による押出し加工を行った。ECAE加工を行った材料に関して引張試験を実施した結果、耐力は、同じ合金で押出し加工を行わなかった材料よりも約2.5倍向上した。また、ECAE加工を行った材料の減衰能(損失係数)を評価した結果、例えば振幅ひずみ0.04%における損失係数は、同じ合金で押出し加工を行わなかった材料の損失係数よりも約3割高い値を示した。一般的に強度と減衰能はトレードオフの関係にあり、強度と減衰能を同時に向上させることは困難であるが、本研究ではECAE法による押出し加工を採用することで、強度(引張耐力)も減衰能も向上させることができた。 ECAE法による押出し加工を行った材料の集合組織(結晶配向)を評価した結果、底面転位のすべり運動が起こりやすい集合組織を有していることが示唆され、これがECAE加工材の減衰能を向上させるために重要な役割を果たしたと考えられる。 本テーマのこれまでの結果を整理して論文としてまとめ上げて、Scripta Materialiaなどの著名な雑誌に論文が掲載されるに至った。
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Research Products
(5 results)