2012 Fiscal Year Research-status Report
コロナ帯電を用いた汎用ガラスへのホログラム記録技術の確立とその応用
Project/Area Number |
24560811
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 建治 北見工業大学, 工学部, 准教授 (30312820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 北見工業大学, 工学部, 研究員 (10534232)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コロナ放電 / ガラス / ホログラム |
Research Abstract |
本研究では、コロナ帯電を用いた可視域レーザーでの汎用ガラス(ソーダライムガラスを想定)へのホログラム記録技術の確立とその応用を目的とし、ガラスホログラムの高精度化・高効率化および、環境にやさしいガラスホログラムの作製技術の確立を目指している。 現在までの研究では、コロナ帯電処理の条件によって、ガラス表面に凹凸が形成されることを確認したが、詳細な形成メカニズムは不明であった。最新の実験データでは、レリーフ深さが100nm以上の非常に大きなガラス表面の凹凸形成が可能となっている。 そこで初年度は、ガラスへの表面凹凸形成メカニズムの解明に重点を置き研究を進めた。まず、高温対応(500℃)のコロナ帯電ユニットを新たに作製し、さまざまな評価を行った。その結果、(特許の関係で詳細を記述することができないが)特定の条件下において、非常に大きなガラス表面の凹凸形成が可能となることが分かった。凹凸深さは、コロナ帯電装置の加熱温度や帯電時間等によって変化し、最適な凹凸形成条件があることが分かった。また、その形成メカニズムについても検証を行い、形成メカニズムの全容解明に至った。 本凹凸形成技術を用いて、アルゴンレーザー等を用いてイメージ型ホログラムおよびフーリエ変換型ホログラムを記録を行った。その結果、回折効率2%程度のホログラムを記録・再生することができた。今後はさらに装置の改良を進めることにより、高効率化を目指していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画どおり、ガラスへの表面凹凸形成メカニズムの解明に重点を置き研究を進め、メカニズム解明に至った
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度の実験結果を踏まえ、高精度・高回折効率のガラスホログラムの作製に重きを置き研究を進める。具体的には、高精度・高回折効率のガラスホログラムの作製において、昨年度の実験結果を踏まえ、ガラス組成や作製条件を最適化することにより、レリーフ深さ200nm程度、回折効率10%程度の回折格子の作製を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「該当なし」
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