2013 Fiscal Year Research-status Report
コロナ帯電を用いた汎用ガラスへのホログラム記録技術の確立とその応用
Project/Area Number |
24560811
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 建治 北見工業大学, 工学部, 准教授 (30312820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 北見工業大学, 工学部, 研究員 (10534232)
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Keywords | コロナ放電 / ガラス / ホログラム |
Research Abstract |
本研究では、コロナ帯電を用いた可視域レーザーでの汎用ガラス(ソーダライムガラスを想定)へのホログラム記録技術の確立とその応用を目的とし、ガラスホログラムの高精度化・高効率化および環境にやさしいガラスホログラムの作製技術の確立を目指している。昨年までの研究において、コロナ帯電の条件によってガラス表面に凹凸が形成されることや、形成メカニズムについて解明した。 今年度は、さらにコロナ帯電の帯電時間や加熱温度さらには環状シロキサンの供給量を変化させることによって、ガラスの凹凸量を増大させる方法を検討した。コロナ帯電中に環状シロキサンの供給がストップすると、凹凸量の増加が見込めないことがわかり、十分な環状シロキサンを供給できる環境で実験をおこなった。その結果、従来では最大の100nm程度であった凹凸を250nmまで増大することに成功した。これは、今年の計画の目標値であった200nmを上回る。しかしながら目標としていた回折効率には届かなかった。レーザー光で観察した解説パターンにはノイズが乗っており、ガラス表面において拡散していることが伺えた。よって、凹凸は増大するが、凹凸を形成する粒子が従来よりサイズが大きくなり、それに起因して拡散していることが予想される。 今後はさらに評価を進めることにより、ガラスホログラムの高効率化、および今回の実験で明らかになったノイズの除去方法について研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、ガラスへの表面凹凸形成の高効率化に重点を置き研究を進め、250nmの凹凸形成に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度の実験結果を踏まえ、引き続き高精度・高回折効率のガラスホログラムの作製に重点を置き研究を進めていく。特に問題となったノイズの除去方法について、重点的に取り組む。
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