2014 Fiscal Year Annual Research Report
高温その場観察・計測技術による繊維強化セラミックスの構造最適化
Project/Area Number |
24560817
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
垣澤 英樹 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (30354137)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 高温観察 / セラミックス / 複合材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
繊維強化セラミックス複合材料のミクロな損傷挙動や変形が高温環境下でどのように生じるか明らかにするため、高温での変形、破壊過程をその場観察できる装置の開発を行った。高温下では材料自身の輻射光が顕著となり、通常の光学的手法では観察が困難となる。そこで、1500℃以下の輻射光が400nm以下の紫外光を含まないことに着目し、輻射光を光学フィルタでカットし紫外光照明で高温観察を行える光学顕微システムを構築した。これを用いて、1400℃まで輻射光の影響を受けずに高温での物体観察を行うことに成功した。 構築したシステムで得られた高温像からひずみ量を測定するため、画像相関法(DIC)の適用を試みた。DICに必要なランダムパターンを形成する方法を検討し、1400℃で安定な微細なランダムパターンを作製する方法を確立した。 ランダムパターンを形成した多結晶Al2O3表面を加熱しながらデジタル画像を取得し、デジタル画像相関法(DIC)により加熱中の熱ひずみを測定した結果、室温から1400℃までの熱膨張係数を測定できた。これにより、開発した技術で高温でのひずみ分布を光学顕微観察レベルの領域で定量的に測定できることを確認した。 高温下で試験片に負荷できるシステムの構築を行った。急速加熱が可能な加熱方法としてレーザ加熱とイメージ炉を検討し、イメージ炉による加熱を採用した。イメージ炉の均熱部に試験片ゲージ部を配置し、試験治具を水冷することにより、高温で引張及び圧縮負荷を行いながら試験片表面の観察を行えることを確認した(設備は現有のものを利用)。 開発した装置を用いて織物繊維強化セラミックスの熱ひずみを測定し、織物の完全組織内で不均一なひずみが生じていることを明らかにした。
|
Research Products
(1 results)