2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560939
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
香田 忍 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10126857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 啓司 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80293645)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ソノケミストリー / ソノプロセス / 機械的作用 / 高分子 / ラジカル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は20kHzの超音波反応器を用いて、超音波化学反応を促進させるために様々な物質を添加した。試料をポリエチレンオキサイド水溶液として、超音波照射時における粘度の経時変化を測定し、高分子鎖の切断速度定数を求めた。得られた成果を以下に示す。 これらの研究成果の一部は、第23回ソノケミストリー討論会などで発表した。 1.固体粒子(Al2O3、TiO2)を添加したところ、分解速度にあまり変化が無かった。これは、20kHzにおいてはもともと物理的作用が強かったためそれ以上の物理的作用の強化に至らなかったと考えられる。 2.ラジカル補足剤であるt-butanolを添加したところ、分解速度は約15%低下した。これは、ラジカルに起因する化学的作用が低下したためである。 3.ラジカル促進剤であるFeSO4を添加したところ、分解速度は増加した。これは、ラジカル種の生成によって超音波による化学的作用が強化されたためと推定される。 4.光触媒(TiO2)を添加し紫外線を照射したところ、分解速度が約30%増加した。これは、光触媒から生成するOHラジカルによって、化学的分解される効果が促進されたためと考えられる。GPCで分子量分布を調べたところ、超音波単独、光触媒との併用の両方とも、照射時間とともに分子量が小さくなった。超音波単独の時に比べて、併用時は分子量が小さくなり分布が広くなった。
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Research Products
(5 results)