2014 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体とラジカルを利用したリグノセルロースのトータルリファイナリー
Project/Area Number |
24560959
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
仁宮 一章 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (10379125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宣明 長崎国際大学, 薬学部, 名誉教授 (50019634) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リグノセルロース / イオン液体 / リファイナリー / ラジカル / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前処理・分離されたリグニンを低分子化(オリゴマー化)して化学原料として有効利用できるか検討した。(比較として、アルカリ処理で得られるモデルリグニンも基質として用いた。)リグニンの低分子化の方法として,光触媒存在下において光照射で生じるOHラジカルを利用する方法,H2O2のフェントン反応で生じるOHラジカルを用いる方法を用いる。光触媒濃度、H2O2濃度、照射光の波長、強度がリグニン低分子化に及ぼす影響を調べた。低分子化したリグニンはエーテルで抽出し、残渣の乾燥重量から低分子化量を評価した。生成した低分子化合物を特定するために,液体クロマトグラフィー質量計やガスクロマトグラフィー質量計を用いた測定を行った。低分子化して得られたリグニンが,樹脂として利用可能であるかどうか判断するために,熱物性を測定して熱溶融性について測定を行った。また,低分子化したリグニンの分子量をゲル浸透クロマトグラフィーにより評価し,熱溶融するために必要な分子量などについて明らかにした。(研究代表者らは、モデルリグニンを用いた予備的な検討において、光化学反応で生成したOHラジカルにより、リグニンが低分子化し、フェノール、アニソール、2,6ジメトキシフェノールなどから構成される低分子化合物に変換されたことを確認した。)
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