2012 Fiscal Year Research-status Report
膜材料で作られた気体展開はりの曲げ特性に関する研究
Project/Area Number |
24560977
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石田 良平 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30145817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 剛 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (20405343)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膜構造 / ガスインフレータブルはり / 有限要素法 / 三次元写真応用計測 |
Research Abstract |
内部に気体圧力を加えて展開しその形状を維持する膜材料で作られたガスインフレータブルはり構造の曲げ特性に関して,片持ちインフレータブルはりにおいて,荷重たわみ曲線が従来の理論解で予測される曲線と大きくずれることことが明らかになったため,本研究では,この理論解との差を合理的に説明するための新しい理論を構築し,ガスインフレータブルはり構造の設計に役立てることを目的としている. 上記目的の遂行に当たって有限要素法の定式化と計算ならびに実験との比較によるアプローチを行うが,初年度においては,まず力学モデルの構築と実験装置の高精度化を行う.具体的には,力学モデルでは予備実験において予測された膜の耐圧縮応力特性を組み込んで有限要素法の定式化を行い,実験装置においては現有する予備的研究のための実験装置をベースにして新たに製作した. 実験装置の設計・製作においては,現有する予備的研究のための実験装置を改良して用いることとするが,計測系として三次元写真応用計測システムであるKURABO製のKuraves-MDを導入した.このシステムはカメラによって撮影された画像を元にした三次元計測システムであり,インフレータブルはり構造に外力が作用した場合に発生するしわの定量化を主目的として導入した.予備的研究の際に用いてきたレーザー変位計よる計測において問題になっていたレーザー光の散乱による計測データの大幅なずれはもちろんないので,良好な計測が可能になった.なお,Kuraves-MDを用いた実際の計測例を学会で報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験装置の設計・製作においては,現有する予備的研究のための実験装置を改良して用いることとしているが,今年度の研究においては実験装置の大幅な改良は特に必要としなかったが,三次元写真応用計測システムのために若干の改良を行った.問題点としては圧力を一定に保つ必要があるが,カメラをもう一台導入することで解決できそうである. Kuraves-MDの導入は順調に行われ,実際にKuraves-MDを使って三次元写真応用計測を行い,良好な結果を得た.ただし,上述の問題があるので,同種のカメラをもう一台導入することでほぼ同時のステレオ計測が可能になればより確実な計測結果が得られる可能性がある.
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度に導入した三次元写真応用計測システムKuraves-MDを本格的に利用して三次元計測を実施する.導入したKuraves-MDは基本構成であるので,さらにオプションとしてMD-ボリューム計測セットを導入し,より高度な計測を実施する.また,2012年度に積み残した計測系の改良も行い,システムをより充実したものとする予定である. 加えて,2012年度に検討を本格化したインフレータブルはり構造のを耐圧縮応力特性を組み込んだ張力場理論を用いた力学モデルならびにシェル理論に基づく有限要素法定式化に力学モデルについて具体的にプログラミングを行い,負荷-変形間の関係のシミュレーションを実施して実験結果と比較検討を行う.また,現有するNXNASTRAN(汎用有限要素法ソフトウェア)を用いたシミュレーションも行う予定である. 得られた成果は随時学会等で発表し,論文にまとめて投稿する予定である. 2012年度は当初計上していなかった参加登録費が発生した一方で全体で22,714円の残額が発生した.残額は主として旅費の支出が少なかったことが主要因である.2013年度は物品費に組み込んで使用する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度では,三次元写真応用計測システムKuraves-MDの導入とそれを用いた実際の計測を行い,良好な結果を得て実際の計測例を学会で報告した.2013年度では,学会で報告した計測例ではない本来の対象物に対しての適用を進める.また,その結果を反映した有限要素法の定式化を行う.また, 2012年度で生じた残額は物品費に組み込み,2013年度の実験装置の整備等のために支出予定である.学会での発表回数も増やし,計測実験のための補助者の雇用も2013年度は研究分担者へ直接経費を配分予定である.
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Research Products
(2 results)