2012 Fiscal Year Research-status Report
高速衝撃貫入により粒状物質集合体中に引き起こされる諸現象の解明
Project/Area Number |
24560978
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
渡辺 圭子 立命館大学, 理工学部, 准教授 (80423599)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交換 / アメリカ |
Research Abstract |
粒径:106-300ミクロン、充填密度:1.35×10^3 kg/m^3(間隙率:49%)の砂層に対して高速貫入試験を実施した。設定衝突速度は秒速300 m、500 mとした。 砂層貫入中に時々刻々と変化する飛翔体速度を可能な限り正確に計測するためにマグネット・コイル法を提案し、計測手法の確立およびコイル出力の定式化に取り組んだ。まだ計測精度に改良の余地はあるが、過去に報告例のない詳細な速度減衰履歴を取得することができ、本法の妥当性が確認できた。また、コイル巻数、コイル直径、磁束密度、衝突速度をパラメータとした定式化にも成功し、理論値と実験値を一致させることができた。 貫入中の飛翔体軌道計測を固形剤による試料凍結技術を用いて実施し、飛翔体は真っ直ぐ貫入するのではなく、進行方向を変えながら貫入していることがわかった。今後、この不規則な貫入中の挙動をマグネット・コイル法による貫入速度計測技術を用いて読み取れないか検討していきたい。 物体の貫入軌道周辺粒子の破砕形態および空間分布については、凍結試料を用いてデジタルマイクロスコープにより観察したが、X線CTを用いることにより、より特殊な観察が可能となることから、今後実施していきたいと思う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験については、新たな発見があり、検討項目が増えてはいるが概ね順調に進んでいる。一方、上記の理由から、数値解析による粒状物質への衝撃現象の検討が進んでおらず、次年度には注力していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度初期に実験を中心に研究を遂行し、新たな興味深い課題がいくつか見つかり、それらの解決に注力した。 次年度は解析にも力を注ぎ、当初の研究計画通りに進めていきたいと思う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
縦型無隔膜ガス銃の最終組立費、火薬銃の運用消耗品費、圧力測定器に主に使用予定である。 未使用研究費が生じているが、これは学内予算が当初の予想以上に確保でき、それを優先して使用したためであり、研究は問題なく遂行できている。
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