2014 Fiscal Year Annual Research Report
海中周囲雑音による物体映像化において雑音源位置が探知映像に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
24560999
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
森 和義 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (70259894)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海洋科学 / 海洋工学 / 海洋探査 / 音響レンズ / 海中周囲雑音 / 物体映像化 / 沿岸域生物雑音 |
Outline of Annual Research Achievements |
海中周囲雑音を音源として物体を映像化する手法を周囲雑音イメージングと呼ぶ.雑音源位置は海域によって様々で,ターゲットとの配置関係は探知結果に影響を与える.本研究では,周囲雑音イメージングにおいて雑音源位置が探知映像に与える影響を調査する.ここで,ターゲットの前方に雑音源がある条件を前方照明と呼び,背後に雑音源がある条件を後方照明と呼ぶ.内浦湾上のバージ周辺を想定海域とすると,雑音源は主にテッポウエビで,バージ底面と海底に分布することが以前の研究により把握されている.一昨年度と昨年度には,数値解析により,バージ底面の雑音源を前方照明,海底の雑音源を後方照明とした探知予測を行った. 最終年度では,予測に従ってイメージング装置とターゲットを想定海域に配置した実海域試験を平成26年11月10-14日に行った.ターゲットには平板を複数用いて様々な形状に配列し,周囲雑音を用いてターゲット散乱波あるいは直達雑音をイメージング装置で計測した.また,同時に1対の正四面体アレイを用いて雑音源位置も計測した. まず,雑音源位置計測のデータを解析すると,以前と同様に,雑音源はバージ底面と海底に分布しているのを改めて確認した.次に,イメージング装置の計測データを解析した.受波ビームに捕らえられたターゲット散乱波あるいは直達雑音より,150-200kHzの帯域レベルを求めて画素値とした.前方照明では,ターゲット散乱波が優位に計測され,ターゲット方位の画素値はそれ以外の方位より大きくなった.逆に,後方照明では,直達雑音が優位に計測され,ターゲットは海底からの雑音を遮るように作用し,ターゲット方位の画素値はそれ以外の方位に比べて小さくなった.いずれの結果も数値解析による探知予測を裏付けた.これらの成果は,周囲雑音イメージングでは,雑音源位置を予め把握して,慎重にターゲット映像を解釈する必要性を示している.
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Research Products
(10 results)