2014 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄系バイオマスを用いた環境調和型多機能水処理剤の開発と高分子材料への展開
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24561018
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
下古谷 博司 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90249805)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 廃棄系バイオマス / 再利用 / 吸着 / 液状化 / イオン液体 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は廃棄系バイオマスであるオカラのもつ可溶性色素吸着能に注目しマラカイトグリーン(MG)色素に対する吸着特性について評価した。また,コメ粉を高分子材料へ展開するためにマイクロ波加熱法による密閉系での基本的液状化条件について検討した。さらに,オカラのイオン液体中での基本的分解条件の検討およびバイオエタノール生成条件などについても検討した。その結果,オカラへのMG色素の吸着特性では,弱酸性域でMG色素はオカラに吸着すること,MG色素は数分以内にオカラに吸着すること,MG色素量に対してオカラの使用量が13%程度で済むこと等が明らかとなった。また,コメ粉のマイクロ波加熱法による密閉系での最適液状化条件について検討した結果,反応温度を190℃,コメ粉とPEG400使用量の比が1:3,硫酸触媒の使用量3%,分解時間10分という最適液状化条件が得られた。一方,1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(BMIC)など6種のイオン液体を用いてコメ粉のグルコースへの分解効率の違いについて調べた結果,BMICが最も効率よくグルコースへ変換できることがわかった。また,イオン液体中でのコメ粉の分解反応条件について検討した結果,反応温度100℃,反応時間50分という条件で回収率が約70%であることがわかった。さらに,発酵という手段を使用せずイオン液体中,無触媒下でバイオエタノールを生成できるかどうか検討したところ,今回の実験条件ではバイオエタノールを検出することができなかった。そのため,イオン液体中,無触媒下でのバイオエタノール生成条件の探索が今後の課題として残った。以上のことから概ね本研究は予定通りに進行した。
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Remarks |
研究者情報 http://researchmap.jp/read0178200/
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Research Products
(1 results)