2013 Fiscal Year Research-status Report
実測困難な原子炉安全パラメータの不確かさ評価-分散共分散行列を用いた新概念
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24561040
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 章夫 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50362265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 豪 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50421524)
遠藤 知弘 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50377876)
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Keywords | 炉心解析 / 不確かさ / 感度係数 / 分散共分散行列 / 炉心特性 / 相関 / ランダムサンプリング法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、実測が困難な原子炉の核的安全性パラメータの予測誤差を評価する理論を新たに確立し、その適用性を確認する。本研究では、①これまで着目されてこなかった安全パラメータ間の誤差の相関(共分散)を評価する理論を確立し、②これを活用することで実測が困難な安全パラメータの予測誤差を推定することを可能とする。 H24年度までの研究成果により、感度係数を用いて断面積の共分散を伝播させる方式は、(1)軽水炉の実機に対して適用を考えると、感度係数マトリックスが非常に大きなサイズとなり、現実的な計算時間での評価が困難であること、(2)軽水炉の核特性は燃焼及び熱水力フィードバック効果が大きな影響を及ぼすが、特に熱水力フィードバックを含む現象に対して一般化随伴計算を適用することが困難であること、等が明らかになってきた。そこで、H25年度は、ランダムサンプリング法をベースにして炉心特性誤差の相関を評価する研究を推進した。ランダムサンプリング法を用いる場合、推定した炉心特性誤差の相関に統計的な不確かさが含まれることとなる。従って、少ないサンプル数で精度良く炉心特性誤差の相関を見積もる必要がある。そのため、統計安全解析手法などで用いられているラテン超方格法を新たにランダムサンプリング法に用いる検討を行い、本手法の優位性を確認した。また、LHS法を用いて、加圧水型軽水炉および沸騰水型軽水炉の炉心特性誤差の相関の試算を試みた。また、本研究の波及的成果として、ランダムサンプリング法を用いた断面積調整法についてもその理論的枠組みと妥当性について確認を行った。なお、炉心特性誤差の相関の試算結果を用いて、実測が困難な安全パラメータの不確かさの予測を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の計画では、動力炉の集合体核定数に対する共分散行列の評価を実施する予定であったが、ラテン超方格サンプリング法を用いることにより、炉心特性誤差の共分散行列を試算することに成功した。従って、当初の計画以上に研究が進捗していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、本研究の最終年度であり、これまでに開発したランダムサンプリング法に基づく手法により、軽水炉および革新炉に対する炉心特性誤差の相関を評価する。この相関を用いた実測困難なパラメータの不確かさ予測については、H25年度の成果にて、その妥当性が確認されている。当初の計画では、炉心体系における一般化随伴計算手法を検討予定であったが、これはランダムサンプリング法によって代替する予定である。なお、実測が困難な安全パラメータの不確かさを低減する手法として、断面積調整法に新たに着目し、ランダムサンプリング法を用いた断面積調整法の検討を推進し、実機動力炉に対する適用性を確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
人件費・謝金の所要額が少なかったことによる。 論文投稿料および学会参加費として使用する予定である。
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Research Products
(15 results)