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2013 Fiscal Year Research-status Report

栽培環境制御法による植物の放射能移行メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 24561041
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

佐藤 文信  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40332746)

Keywords放射性セシウム / 植物 / 放射能環境汚染 / β線スキャナー
Research Abstract

本研究課題“栽培環境制御法による植物の放射能移行メカニズムの解明”では、原子力発電所の重大事故にともなう環境への放射能汚染について、栽培環境制御法を利用して土壌中での放射性セシウム(Cs-134,Cs-137)の挙動、植物への移行影響等について調べる。栽培環境室内では温度、湿度、降雨量を人工的に制御するため、土壌、植物栽培試験において再現性のある実験結果が得られる。放射性セシウム汚染土壌に関する定量的なデータを収集し、放射能汚染対策に役立たせることを目的とする。
本年度では、植物の葉面吸収プロセスを調べるために、植物試料用のβ線スキャナーを開発した。植物試料は、自動サンプルステージにセットされ、ライン状に配置されたプラスチックシンチレータ(NE102A)と16チャンネルのMPPC(Multi-Pixel Photon Counter)によりβ線を検出する。検出信号は、プリアンプ、リニアアンプで波形整形されて、波高弁別器(コンパレータ)をもちいて、コンピューターに保存される。得られたデータは、再画像構成されて、β線イメージが得られる。β線スキャナーの空間分解能は、セシウム137点線源をもちいて校正し、4mmx6mm程度であった。
予備実験では、播種30日のハツカダイコンの本葉に、放射性セシウム溶液を滴下し、滴下直後から24時間、葉内の放射性セシウム分布について調べた。2時間以内に放射性セシウム溶液はほぼ葉内に吸収されて、その後、主に葉先および主葉脈に拡散している様子が観察された。これらの現象は、セシウムが植物必須元素であるカリウムと化学的に類似しているためと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

特に、大きな問題はない。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度では、開発したβ線スキャナーの改良を行い、種々の条件(植物種、生長度など)を変えた放射性セシウムの植物移行についてのデータを収得する予定である。β線スキャナーの技術開発については、論文投稿する予定である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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