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2013 Fiscal Year Research-status Report

終止コドン非依存的翻訳終結の分子機構

Research Project

Project/Area Number 24570008
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

阿保 達彦  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (90303601)

Keywordsリボソームレスキュー / ArfA / ArfB / 翻訳終結 / 大腸菌
Research Abstract

平成24年度には,リボソーム解放因子ArfAによるNTC(non-productive translation complex)の解消,すなわちnon-stop mRNAの末端で立ち往生したリボソームの解放に,通常の翻訳終結においてペプチジルtRNAの加水分解を司るクラスI終結因子の一つ,RF2が必須であることを明らかにした。このことはArfAがRF2をNTCにリクルートし,リボソーム内に存在するペプチジルtRNAを加水分解させることでNTCを解消していることを強く示唆した。しかし,プルダウンアッセイ等で調べた限り,ArfAとRF2との相互作用は観察されなかった。ArfAとリボソームの相互作用は既に示されていたので,ArfAはNTC中のリボソームに結合することでRF2をリクルートすると考えられた。ArfAによるリボソーム解放の分子機構を明らかにするためには,ArfAとリボソームの相互作用の詳細,すなわち,リボソームに置けるArfAの結合部位を特定することが重要である。そこで,ArfAと各リボソームタンパク質との相互作用を調べることとした。
NBRPより配布されている大腸菌全ORFのアーカイブクローン,ASKAライブラリから各リボソームタンパク質遺伝子を選び,大腸菌内でArfAと共発現させてプルダウンアッセイをおこなったところ,L2タンパク質とArfAとの相互作用が確認できた。ArfAがリボソームの,特にL2の近辺に結合することが示唆された。
また,ArfA自体の構造解析を目的として複数のアミノ酸置換体を作出し,in vivo,in vitroでのリボソームとの結合を調べたところ,特徴的にリシン残基が多く見られる領域の正荷電がArfAのリボソームとの結合,リボソームの解放に重要であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ArfAと相互作用するリボソームタンパク質のスクリーニング,ArfAへのアミノ酸置換変異の導入ともに技術的な問題で,研究が遅れ,思うような解析が実行出来なかった。しかし,今後の研究の方向を定める上で重要な知見を得られたことも考慮し「やや遅れている」と自己評価する。

Strategy for Future Research Activity

ArfAアミノ酸置換変異体の作出とそのリボソーム解放活性,リボソームとの相互作用の解析を引き続き推進するとともに,特徴的な性質を示す変異体に関しては実際にin vitroでのリボソーム解放活性を詳細に解析し,ArfAによるリボソーム解放の分子機構の解明を目指す。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初より計画的な執行を心がけてはいたものの,計画通りに研究が進まないこともあり,結果として22万円強を次年度に執行することとなった。
当初配分予定額と合わせ,消耗品(機器等修繕費を含む),機器更新費(不慮の故障等,予定外のものへの対応)に使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] The fail-safe system to rescue the stalled ribosomes in Escherichia coli2014

    • Author(s)
      Tatsuhiko Abo and Yuhei Chadani
    • Journal Title

      Frontiers in Microbiology

      Volume: 5 Pages: 156

    • DOI

      10.3389/fmicb.2014.00156

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 大腸菌ArfAによるリボソームレスキュー2013

    • Author(s)
      阿保達彦,茶谷悠平,沓掛和弘
    • Organizer
      日本遺伝学会第85回大会
    • Place of Presentation
      神奈川県横浜市
    • Year and Date
      20130919-20130921
  • [Presentation] 変異導入による大腸菌ArfAタンパク質の解析2013

    • Author(s)
      阿保達彦,岸本真幸,茶谷悠平,Pajak Aleksandra
    • Organizer
      第15回日本RNA学会年会
    • Place of Presentation
      愛媛県松山市
    • Year and Date
      20130724-20130726

URL: 

Published: 2015-05-28  

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