2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24570020
|
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
茂木 正人 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (50330684)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 篤 国立極地研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (10125213)
高橋 邦夫 国立極地研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (50413919)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | ハダカイワシ / 南極海 / 動物プランクトン / 食性 / 仔稚魚 / 初期生活史 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は1)Notolepis属(ハダカエソ科)仔稚魚の分布とN. coatsiの形態発育について、2)南極海インド洋区におけるElectrona antarctica(ハダカイワシ科)仔稚魚の分布構造について研究を行った。 1)南極海の季節海氷域ではNotolepis属のうちN. coatsiがのみが分布すると考えられていたが、得られたNotolepis属の仔稚魚の形態を詳細に検討したところ、従来南極前線より北側に分布するとされていたN. annulataがN.coatsiと同所的に分布していることが明らかとなった。さらに、両種の形態を詳細に調べ、吻長、上顎長、頭長、体高に差異があることが分かった。 2)E. antarcticaは南極海ではナンキョクオキアミとともに、重要な生態系の構成種である。2011年、2012年および2013年に開閉式ネットによる層別採集で得られた本種の仔稚魚の分布様式を明らかにした。本種仔魚は日周鉛直移動(DVM)を行わないが、稚魚や成魚はDVMを行うことが、ネット採集やエコーサウンダーのデータから分かった。また、仔魚については、極めて低温の南極表層水と比較的暖かい南極周極流に関係する水塊との境目に高密度で分布することが分かった。このことは産卵が海氷下で行われることを示唆する。
|