2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物のグルタミン酸受容体は気孔閉鎖シグナリングとして機能し得るか?
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24570056
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉田 理一郎 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (70301786)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / シロイヌナズナ / 気孔 / アミノ酸 / 植物ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は以下の研究を中心に行った。 1)これまでにグルタミン酸によるPR1の発現が、サリチル酸合成に起因することを明らかにしたが、今回はグルタミン酸がサリチル酸合成系酵素遺伝子であるICS1の発現を誘導するか否かを検討した。その結果、グルタミン酸は、PR1の発現に先行して早い時間帯にICS1の発現を誘導することが明らかにされた。また、この発現はグルタミン酸処理後5時間をピークとした一過性を示した。 2)グルタミン酸による気孔閉鎖にABAシグナルが関与することを明らかにしてきたが、このことはサリチル酸によるABAの合成に起因しているものと推測した。そこで、シロイヌナズナのABA欠損変異体aba2におけるグルタミン酸による気孔閉鎖応答を調査したところ、野生型と同様な応答を示した。 3)グルタミン酸、グリシンがPR1の発現を促すが、他のアミノ酸による効果についても検討を行った。その結果、システインに大変強いPR1発現活性が認められ、24時間処理では、細胞死のような渇変反応が認められた。また、セリン、プロリンにもPR1発現活性が認められた。
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