2015 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物の多様なRNAサイレンシング経路の制御機構
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24570062
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
星野 敦 基礎生物学研究所, 多様性生物学研究室, 助教 (80312205)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | RNAサイレンシング / 遺伝子発現調節 / small RNA / 植物 / 花 / アサガオ |
Outline of Annual Research Achievements |
高等植物におけるRNAサイレンシングと遺伝子発現の制御機構の解明を目的として、低分子RNAによる花色遺伝子の発現抑制が関与するアサガオの模様形成機構を解析した。 アサガオの吹雪変異体は、野生型の濃色地に淡色の縞模様の花を咲かせる。H27年度は、吹雪変異の解析に必要なアサガオのゲノム解読が大きく進み、吹雪変異体のRNA-seqのデータをゲノム配列にもとづいて解析した。ゲノムについては推定ゲノムサイズの98%の配列を解読することができた。解読されたゲノム配列は、従来の次世代型シークエンサーを用いて解読された生物のゲノム配列よりも非常に長く、シークエンスのエラーも少ない高精度なものであった。また、RAD-seqのデータをもとに高密度な連鎖地図を作成し、これが1956年に公表された古典的な表現型マーカーを用いた連鎖地図と、よく一致することを確認した。作成した連鎖地図上には、全ゲノム配列のうち80%以上の配列がマップされ、アサガオの染色体数である15組の染色体レベルの配列を得ることもできた。さらに、RNA-seqの配列をもとにした遺伝子予測も行った。完成したゲノム配列からは、吹雪変異遺伝子座に挿入している非自律性トランスポゾンに転移酵素を供給する、自律性トランスポゾンを同定することができた。吹雪変異体については、ゲノム配列を参照にして花の濃色細胞と淡色細胞で発現する遺伝子を比較解析し、RNAの代謝やエピジェネティクスに関連し、吹雪模様の形成や、吹雪と車絞の模様の違いの決定に関わる遺伝子の候補を複数同定することができた。
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