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2012 Fiscal Year Research-status Report

非学習形質であるフクロウ類の鳴き声の地理的分布は遺伝構造を反映するか?

Research Project

Project/Area Number 24570107
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

高木 昌興  大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70311917)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齋藤 武馬  公益財団法人山階鳥類研究所, その他部局等, 研究員 (40521761)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords生物地理学
Research Abstract

学習により獲得される鳴禽類のさえずりは、方言とみなされる文化的形質である。さえずり方言の地理変異の研究は多いものの、さえずりは学習形質であるが故、方言の括りと遺伝構造が一致しない。一方、学習によらない亜鳴禽類、非スズメ目などの鳴き声は、生得的な形質のため遺伝構造との対応が示唆されてきた。しかし実証例がない。本研究ではフクロウ類の鳴き声と遺伝構造に対応関係があるのかどうか、個体群、および個体レベルで確認することを目的としている。リュウキュウコノハズクの繁殖期にあたる4月下旬-7月に、慶良間諸島(座間味島、阿嘉島)、沖縄諸島(伊平屋島、伊是名島、沖縄島、久米島)、南大東島、奄美群島(徳之島)宮古列島(宮古島)において、リュウキュウコノハズクを合計57捕獲した。島嶼では、リュウキュウコノハズクの生息個体数が少なく、データセット数が少なくなると予想されたが、最少でも5個体を捕獲することができた。捕獲個体については、金属足輪を装着することで永続的な個体識別を可能にし、捕獲せずに個体識別を可能にするように金属足輪の上に反射テープ巻き付けた。捕獲個体については、外部形態計測値を計測し、採血を行った。標的個体は、捕獲前後に同種他個体の鳴き声をスピーカーから再生し(プレイバック法)、反応して近くに飛来した個体の足輪を確認した上で録音した。各個体群の外部形態の比較解析を行なった。鳴き声の解析には莫大な時間を要するが声紋分析は順調に進んでいる。採取した血液からDNA抽出、ミトコンドリア、核、マイクロサテライトの各DNA解析は、山階鳥類研究所において実施された。マイクロサテライト遺伝子座は現在のところ13座位以上と数が多いため、同様に時間を要するが順調に解析されている。本年度の成果ではまだ結論を見いだすに至っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度はサンプリングを行なう年度と位置づけていたため、十分に目的を達成できている。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度もリュウキュウコノハズクの繁殖期にあたる5月下旬-7月に野外調査を行う。南西諸島全体におけるリュウキュウコノハズクの遺伝的構造を把握するために、前年に野外調査をした以外の島々で捕獲調査を行う。吐噶喇列島(中之島、悪石島)、奄美群島(奄美大島)、宮古列島(多良間島)、八重山列島(石垣島、西表島、波照間島、与那国島)が調査地である。捕獲後の処置については、前年度と同様である。小島嶼(上述下線の島)では、5-10個体の捕獲を目指し、そのほかでは20-30個体を捕獲する。この年度は合計約100個体分のデータセットが得られると予測している。春から夏の野外調査が終了後、形態、音声、遺伝解析を行なう。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

申請者については、野外調査のための旅費が70%程度以上を占め、分担者については遺伝解析のための試薬の購入、機器のランニングコストに使用される。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] A TYPOLOGICAL ANALYSIS OF THE HOOT OF THE RYUKYU SCOPS OWL ACROSS ISLAND POPULATIONS IN THE RYUKYU ARCHIPELAGO AND TWO OCEANIC ISLANDS2013

    • Author(s)
      Masaoki TAKAGI
    • Journal Title

      The Wilson Journal of Ornithology

      Volume: 125 Pages: 358-369

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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