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2012 Fiscal Year Research-status Report

スフィンゴ脂質欠損マウスを用いた免疫系に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 24570145
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionAzabu University

Principal Investigator

山下 匡  麻布大学, 獣医学部, 教授 (30220338)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords遺伝子改変動物
Research Abstract

本申請で用いるスフィンゴ糖脂質floxマウスは、マウスは、最低15代以上のバッククロスが完了しC57BL/6バックグラウンドとして本研究で用いることができた。また、コンディショナルマウス作製の際に用いるLck-Creマウスを用いたT細胞特異的ノックアウトマウスの作製を開始した。当該マウスの解析結果の一部として以下の結果が得られた。T細胞におけるスフィンゴ糖脂質の発現量に関して、未成熟期のT細胞では、スフィンゴ脂質の発現の減少が僅かであるが、末梢血中のT細胞のスフィンゴ脂質はほぼ完全に消滅した。これは、CreマウスにおけるT細胞上の遺伝子発現の増減に一致している。その結果、T細胞自体の成熟の段階をトレースするように数の減少が観察された。更にサブセット解析により、CD8+細胞がCD4+細胞に比べより有為に減少していることを見いだした。これら数的な変化に関しては、分化過程におけるT細胞の増殖率の減少によるものではなく、分化後のある種の刺激により細胞死の割合が増加することが明らかになった。つまり、スフィンゴ脂質の欠損がT細胞の生死に影響を与えることが示唆された。一方、スフィンゴ糖脂質の一分子であるGM3を欠損させた場合の免疫反応に関しては、CD3やCD28の刺激下のおけるサイトカイン産生および分泌が増進されていることを見いだした。同様にIL-17の分泌も亢進されていることを明らかにした。当該マウスを用いたリウマチモデルに関しては、サイトカイン等の分泌亢進による病態の悪化を観察している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は、他大学への異動による動物の移動および研究室のセットアップ等により、以下の項目が実施できなかった。CD62L(ナイーブT細胞)、CD44(メモリーT細胞)、CD25, foxp3(レギュラトリーT細胞)を用いて、T細胞のポピュレーション変化を検証する。また、アポトーシスを検出するためにcaspase3, Bcl2等を、セルサイクルを確認するためにKi-67を用いて解析する。サイトカインの産生や分泌に差異があることが予想されるためフローサイトメーターを用いた解析(IFN-γ, TNF-α, Perforin等)および、T細胞の分離後、IL-17や転写因子であるGATA3やT-betも併せて調べることで、スフィンゴ糖脂質が、Th1, Th2等への分化に関与するかを検証する。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度に実施できなかった項目に関してまず実行する。さらに、スフィンゴ脂質の一種であるT細胞特異的スフィンゴミエリン欠損マウスを樹立し、前年度同様、「CD62L(ナイーブT細胞)、CD44(メモリーT細胞)、CD25, foxp3(レギュラトリーT細胞)を用いて、T細胞のポピュレーション変化を検証する。また、アポトーシスを検出するためにcaspase3, Bcl2等を、セルサイクルを確認するためにKi-67を用いて解析する。サイトカインの産生や分泌に差異があることが予想されるためフローサイトメーターを用いた解析(IFN-g, TNF-a, Perforin等)および、T細胞の分離後、in virtoにおいて、CD3やCD28の刺激下のおけるサイトカイン産生をELISAにより測定する」を実施する。一方、平成24年度からの結果をもとに、免疫反応がその病態の変化に大きく関わると考えられる実験的脳脊髄炎モデルを作製する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度以降に設備備品の購入の予定はない。いっぽう、前年度からの繰越金を含め、一般試薬および免疫試薬、モデル動物を作製するための動物管理および飼育費用の増大が予想される。
本年度使用額(1,717,630円)の使用内訳の概要に関しては、以下の通りである。
一般試薬(400千円)、免疫試薬(300千円)、実験用動物飼育経費(300千円)、細胞培養用試薬(300千円)、ディッシュ、ピペット等(100千円)、成果発表(100)、論文投稿(200千円)

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Published: 2014-07-24  

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