2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS細胞に対する新規単クローン抗体の作成とその機能解析
Project/Area Number |
24570171
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川嵜 敏祐 立命館大学, 薬学部, 非常勤講師 (50025706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嵜 伸子 立命館大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70077676) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖鎖認識抗体 / ヒトiPS 細胞 / ヒトES 細胞 / 細胞傷害性抗体 / 糖脂質 / フローサイトメトリー / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体として汎用されているTRA-1-60抗体、TRA-1-81抗体はケラタン硫酸を認識する抗体であり、SSEA-3抗体、 SSEA-4抗体はグロボシリーズの糖脂質を認識する抗体である。しかしながら、これらの抗体は、ヒトiPS/ES細胞ばかりでなくヒトEC細胞(胎児性がん細胞)をも認識する欠点を持つ。私たちは、ヒトEC細胞を認識しないでヒトiPS/ES細胞を認識する抗体を産生するハイブリドーマ2種の作成に成功した。このうち、R-10GはTRA-1-60抗体などと同様にケラタン硫酸を認識する抗体であり、一方、R-17Fは、SSEA-3抗体などと同様に、膜脂質を認識する抗体であった。平成25年度までの研究により、R-10GはTRA-1-60抗体、TRA-1-81抗体と同様に、ヒトiPS/ES細胞に高発現するムチン様膜糖タンパク質であるポドカリキシン分子上に発現することを明らかにしている。また、ヒト各種組織切片を用いた免疫組織染色により、R-10GはヒトiPS/ES細胞以外に脳組織に強く発現することを見い出していた。平成26年度の研究において、私たちは、R-10Gのエピトープは,脳では、プロテインチロシンホスファターゼ(PTP)-ZETA (ホスファカン)に発現していることを明らかにした。PTP-ZETAは中枢神経系に発現し、神経系ネットワークの形成や安定化などに関与すると考えられており、R-10Gのエピトープがこれらの機能調節に関与する可能性を示唆しており興味深い。また、予備実験の結果から、R-17Fは細胞膜糖脂質を抗原とすると考えられていた。平成26年度は、ヒトiPS細胞をクロロホルム/メタノール(2/1, v/v)で処理し、全脂質を抽出し、これを分取TLCで分画する方法により、R-17F抗原を精製することに成功した。
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[Journal Article] Mannan-binding protein, a C-type serum lectin, recognizes primary colorectal carcinomas through tumor-associated Lewis glycans.2014
Author(s)
M. Nonaka, H. Imaeda, S. Matsumoto, B.Y. Ma, N. Kawasaki, E. Mekata, A. Andoh, Y. Saito, T. Tani, Y. Fujiyama, and T. Kawasaki
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Journal Title
J Immunol
Volume: 192
Pages: 1294-1301
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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