2014 Fiscal Year Annual Research Report
ロエストモンキーにおける単雄複雌群維持機構:行動の性差はあるか?
Project/Area Number |
24570257
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田代 靖子 京都大学, 霊長類研究所, 研究員 (60379013)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ロエストモンキー / グエノン / ウガンダ / 個体間関係 / 群れ間関係 / 社会構造 / 社会行動 / 単雄複雌群 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度から26年度まで、ウガンダ共和国カリンズ森林においてロエストモンキー(Cercopithecus lhoesti)を主な対象とした野外調査をおこなった。平成25年度までにロエストモンキー1群を対象とした個体識別に基づくデータ収集をおこなってきたが、対象群の個体数が減少したため、隣接群の人付けと個体識別を進め、継続してデータ収集をおこなった。 3年間の調査期間中、群れの融合と分裂事例を観察した。また、調査対象群と隣接群の群れ間関係に関するデータを収集した。一般に、群れ間の出会い場面ではオス間のディスプレイと接触を伴わない攻撃的交渉が生起することが多いが、メス間での攻撃的交渉が起こる場合もあり、オスとメスでは他群に対する行動に違いがある。一方で、群れの融合後は他群出身の個体間でグルーミングなどの親和的交渉が見られ、ロエストモンキーが状況の変化に対して柔軟に対応する能力があることが示唆された。 平成25年度に続き、ロエストモンキーの母親とアカンボウの行動・採食データ、およびアロマザリング(代理母)行動に関するデータ収集をおこなった。アロマザリング行動をおこなうのは血縁がない若いメス個体であり、若いメスによるコドモのケアのトレーニングになっている可能性があると考えられる。
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[Presentation] アフリカ産オナガザル類を研究する意義2014
Author(s)
五百部裕, 田代靖子, 松田一希, 郷もえ, 橋本千絵, 小籔大輔, 清水大輔, 赤尾大樹, 松村秀一, 早川卓志, 今井啓雄
Organizer
日本アフリカ学会第51回学術大会
Place of Presentation
京都大学(京都市左京区)
Year and Date
2014-05-23 – 2014-05-25