2012 Fiscal Year Research-status Report
Pelargonium属Hoarea節野生種の変異創出による新規優良品種の作出
Project/Area Number |
24580045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柿原 文香 愛媛大学, 農学部, 准教授 (80101377)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Pelargonium / Section Hoarea / フローサイトメ-タ- / 種間雑種 / 花色 / 黄色花 / 染色体倍加 / 硬実種子 |
Research Abstract |
Pelargonium属植物はこれまでに約300種が知られ、これらは12-15節に分類されている。約70種から構成されるHoarea節は、多数の種を含有する大きな節であるものの、既存の栽培品種の成立には全く関与していない。Hoarea節は、花色・花形・草姿・根形・休眠性など、現存の栽培品種には存在しない特異的ユニークな特性を多数持っている。従って、Hoarea節は既存品種のイメージとは全く異なる栽培品種を作出する重要な遺伝資源といえる。そこで、本研究では、Horea 節に属する多数の野生種を育種素材に用いて変異拡大を図り、新規性・区別性に富み、かつ、優れた特性を持つ、鑑賞価値の極めて高い系統の創生を目的とする。平成24年度の研究成果は次の通りである。 1.Hoarea 節野生種 P. rapaceumの葉片を用いて、すでに確立済みの植物体再生培地にコルヒチンを添加した培地を用い、植物体を再生させたところ、倍数体と推定される3系統が得られた。また、P.appendiculatumの種子をコルヒチン水溶液で浸漬処理することにより、倍加したと推定される個体が得られた。 2.Hoare節の特性を導入し、既存品種とは大きな変異を持つ個体作出のため、Hoaere節とLigularia節間で種間交雑を行った所、通常の交雑で、正逆交雑共に、種子が多数得られた。また、Hoarea節内における種間交雑によっても、すべての交雑から種子が得られた。 3.RAPD法を用いてHoarea節内における種間の類縁関係を推定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
〔本年度における研究の進捗状況〕 微妙に異なる形質を保有するHoarea節の野生種を用いて、節内及び節間における種間交雑を行い、様々な形質を持つ個体を作出し、変異拡大を図り、優良形質を示す個体を選抜し品種育成に繋げたいと考えている。本年度は、Hoarea節における倍数性個体を作出し、学会発表を行った。さらに、自殖及び染色体数の基本数および染色体数が同数であるLigularia節のP. fulgidum(x=11,2n=22)との種間交雑を行い、多数の雑種個体を作出し、現在育成中である。今後これら個体の形質を調査し、優良個体を選抜する計画である。また、交雑に用いた両親のRAPD法による類縁関係の解明も行った。 〔現在までの達成度〕 上述の進捗状況から判断して、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.平成24年度に引き続き、染色体倍加個体の作出及び種間(節間)雑種(F2世代を含む)を作出する。 2.倍加処理により得られた個体の倍数性を推定する。方法は、フローサイトメーターによる検定、花粉粒の大きさ・孔辺細胞の大きさの調査結果から、倍数性を検討する。 3.作出個体の諸特性(香り葉、大輪、花色、四季咲き等)の調査を行う。花色調査はRHSカラーチャート及び現有の分光測色計(ミノルタ、CM-2600d)を用いる。花色素調査はHPLCにより調査する。調査個体数が大量であるため、オートサンプラーを使用する。また、PCR法を用いて交雑により作出された個体の雑種性を確認する。 4.Pelargonium属の種子は硬実性を持つ。作出した個体の種子を容易に播種させるため、硬実性打破の方法を開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
保持育成中の野生種個体の中に生育が不十分な個体があり、調査不可能な個体があった。今年度は、順調に生育しており、また、多数の雑種個体が確保されていることから、これら個体について倍数性および雑種性について確認を行う。
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Research Products
(5 results)