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2012 Fiscal Year Research-status Report

光によるニホンナシ休眠と耐凍性の制御は可能か?-機構解明から技術開発への展開

Research Project

Project/Area Number 24580057
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research Institution独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

Principal Investigator

伊東 明子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所 栽培・流通利用研究領域, 主任研究員 (30355383)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords光 / ニホンナシ / 休眠 / 耐凍性 / LED
Research Abstract

ニホンナシを対象に、枝伸長停止期から休眠導入期にかけて青色光、赤色光、遠赤色光をLED光源により夜間連続照射し、花芽の休眠ステージ進行や耐凍性強度に及ぼす影響を検討した。その結果、花芽の萌芽のしやすさを指標とした休眠ステージ進行、および花芽が枯死する限界温度を指標とした耐凍性強度のいずれも、照射する光の種類によって変化することが明らかとなった。しかし、休眠導入期、休眠最深期、休眠覚醒期の時期ごとで光に対する反応性が異なったことから、光の種類が休眠や耐凍性に及ぼす影響については、次年度以降もより詳細に検討を続ける必要がある。
また、休眠ステージおよび耐凍性の進行は、遺伝的にプログラムされたプロセスと考えられるが、これらの進行に与える光の影響をより適切に評価するため、休眠関連遺伝子(Dormancy Associated MADS等)、低温感応関連遺伝子(FLC等)、および耐凍性獲得関連遺伝子(PR等)の発現変化を本研究の期間内に調査する予定である。平成24年度は、ニホンナシより未単離のFLC遺伝子やPR遺伝子等の単離に着手し、これらの遺伝子断片の取得に成功するとともに、リアルタイム定量PCR用のプライマーを設計した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度に実施予定であった光質がニホンナシの休眠ステージ進行や耐凍性獲得に及ぼす影響の評価は予定通り実施でき、次年度に行うべき課題も明らかになった。また、研究実施期間中に行う予定の遺伝子解析についても、配列情報など、必要な情報を取得・整理することができた。

Strategy for Future Research Activity

枝伸長停止期から休眠導入期にかけて、ニホンナシに青色光、赤色光、遠赤色光の照射を行い、光照射が休眠ステージ進行や耐凍性強度に及ぼす影響を再確認する。その際、休眠ステージ進行や耐凍性強度を評価するサンプリング間隔を平成24年度よりも短くし、より細かい変化が捉えられるようにする。また、これら光の混合照射についても効果を検討する。
平行して、昨年度採取した花芽や枝の試料について、休眠関連遺伝子、低温感応関連遺伝子、および耐凍性獲得関連遺伝子の発現解析を実施し、光照射が休眠および耐凍性に及ぼす影響を分子生物学的に解明する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は、所属する研究機関より、育児中の女性研究者に対する研究支援者の雇用経費補助を受けることができ、ほぼそれに対応する額の残額が生じた。次年度は、本年度の研究結果を受け、 (1) サンプリング間隔を短くすること、および(2)単色光照射に加えて混色光照射の影響を評価すること、の2点により、試験規模を当初計画より拡大する必要があり、生じた残額については平成25年度分予算と合わせ、このために必要な苗木や光源等の購入等に充当する。

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Published: 2014-07-24  

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