2012 Fiscal Year Research-status Report
植物ホルモン動態解明に基づくカンキツ単為結果性発現の分子機構
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24580058
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
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Principal Investigator |
古藤田 信博 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所カンキツ研究領域, 主任研究員 (50355426)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜茶業研究所野菜育種ゲノム研究領域, 研究員 (20414675)
本多 一郎 前橋工科大学, 工学部, 教授 (00241852)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | カンキツ / 果樹園芸 / 植物ホルモン / 植物遺伝資源 / ゲノム解析 |
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| Research Abstract |
GA20ox樣遺伝子のcDNAを‘シルバーヒル’から２種類単離し、CuGA20ox1およびCuGA20ox2とした。これらの配列は既に報告のあるCcGA20ox1およびCcGA20ox1とほぼ一致した。サザンブロット解析により、CuGA20ox1は１コピー、CuGA20ox2は１もしくは２コピーがゲノム上に存在していることが示された。また、ウンシュウミカン以外のカンキツ品種１１種類においても上記２種類のGA20ox樣遺伝子の存在が示された。特にCuGA20ox1は品種横断的にほぼ同様のバンドパターンを示し、進化的に強く保存されていることが示唆された。CuGA20ox1は栄養組織全般に発現が見られたのに対し、CuGA20ox2は花蕾に発現が限定されていた。このことからこの２つの遺伝子は機能的に分化したか、あるいは元々異なる機能を有していた可能性もある。次に、これらの２種類の遺伝子を過剰発現するシロイヌナズナを作出したところ、コントロールに対していずれも抽台時期の早期化および花序の徒長が観察された。
GA2ox樣遺伝子のゲノム領域およびcDNAを‘シルバーヒル’から４種類単離し、対応するシロイヌナズナ遺伝子の配列に基づき暫定的にCuGA2ox/GA3ox-like、CuGA2ox4-like、CuGA2ox2/ox3-like、およびCuGA2ox8-likeとした。CuGA2ox/GA3ox-likeは種子特異的に、CuGA2ox4-likeは果実に、CuGA2ox2/ox3-likeは幼若性組織に、CuGA2ox8-likeは多様な組織に発現が見られた。これら4種類の遺伝子を過剰発現するシロイヌナズナを作出したところ、コントロールに対していずれも抽台時期の遅延化および植物体の生長抑制が観察された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高および低単為結果性カンキツにおける子房・胚形成過程の形態学的比較をおこなうためのサンプリングと包埋、植物ホルモン分析系の改良、および各カンキツ子房の植物ホルモン定量を行った。また、GA生合成経路遺伝子のゲノム領域および発現遺伝子を取得した。マイクロアレイによる解析も開始しており、当初の計画通り進捗している。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成２５年度は、各カンキツ品種における胚形成過程の形態学的観察、植物ホルモン（ジベレリンおよびサイトカイニン）の分析を引き続き行う。また、カンキツ各品種の子房におけるジベレリン関連遺伝子の発現を経時的に解析する。マイクロアレイについては、これまでの解析に加え、新たにデータ取得を行う。ARF8やSIARF7、DELLA等の相同遺伝子については遺伝子の単離及び基本的な特徴付けを進める。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成２４年度は、新しいマイクロアレイの設計が年度内に完成せず遅れたことなどによって購入ができなかったため、約２４万円が平成２５年度に繰り越されることになった。
繰越分については、マイクロアレイを行うためのカンキツアレイ、植物ホルモンを定量するために必要な植物ホルモン測定用ラベル体および分析カラム、PCRや遺伝子単離に必要な酵素試薬等に充当する。
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