2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24580088
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 敏裕 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60360939)
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Keywords | イオノーム / 土壌 / アルミニウム / 集積植物 / 可給度 / ナトリウム / 国際情報交換(ドイツ) |
Research Abstract |
【研究1】北大植物園に生育する植物種群の葉に含まれる元素の分析 昨年度までの研究から、植物生育を制限する要因となりうる元素において特に植物種間の含有率変動が大きいことが明らかにされた。本年度は、昨年度の結果で種間での含有率変動が特に大きかったアルミニウムとナトリウムに注目した。アルミニウムについては、これまでに報告がほとんどないシダ類と、これまで集積特性がわかっていないハイノキ科およびノボタン科のアルミニウム集積植物を詳細に調べ、その集積機構がシダ類と高等植物である程度類似していることを明らかにした。これはすなわち、アルミニウム集積・無毒化機構は原始的な特性であることを示唆する。得られた結果は国際学会および国際学術誌にて発表した。ナトリウムについてはビート及びイネの系統間における集積および耐性の多様性についての研究に着手した。 【研究2】異なる土壌環境で生育する植物とその土壌の分析 異なる土壌環境で生育している同一の野生種について、それぞれ土壌と植物体のイオノーム分析に着手した。土壌については水抽出と酢酸アンモニウム抽出の二つを行った。現在、分析を継続しつつ、得られたデータの解析を進めている。また昨年度は異なる化学性を持つ土壌について異なる抽出方法で抽出された元素の網羅的な分析を行い、そこで栽培したトウモロコシの葉の含有率との相関を各元素で調べたが、その研究結果は論文としてまとめ、現在国際学術誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1に関しては、当初より予定されていたアルミニウム集積に関する研究は予定通りに進み、国際学会での発表に加え、国際学術情報誌に論文が受理された。研究2に関しては、昨年度の結果は論文として国際学術誌に投稿中である。また、新たに異なる土壌環境に生育する複数植物種の分析を開始し、順調に分析は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究1】北大植物園に生育する植物種群の葉に含まれる元素の分析 アルミニウムの形態分析についてはすでに論文を公表しているが、最も重要な成果である網羅的な元素分析の結果については現在原稿執筆中である。これを完成させ論文として公表する。また、葉の老化とイオノームの変動についても調査を行う。 【研究2】異なる土壌環境で生育する植物とその土壌の分析 異なる土壌環境に自生する複数植物種とその生育していた土壌の分析を継続する。PLS回帰分析などの統計的手法で土壌-植物間元素動態、その種間差について明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予想よりも分析点数が少なかったこと、分析補助を必要とする作業が少なかったことが主な原因である。 次年度はこれまで以上の分析点数が予定されており、分析補助および分析に関わる消耗品の支出が増大することが見込まれる。未使用額742347円のうち50万円はこれらに対する支出にあてる。また、野生種のアルミニウム集積に関する海外現地調査も行うことを予定しており、その旅費の一部として残額を使用する計画である。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Arsenic alters uptake and distribution of sulphur in Pteris vittata2014
Author(s)
Watanabe, T., Kouho, R., Katayose, T., Kitajima, N., Sakamoto, N., Yamaguchi, N., Shinano, T., Yurimoto, H., Osaki, M.
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Journal Title
Plant, Cell and Environment
Volume: 37
Pages: 45-53
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Molecular and physiological analysis of Al³⁺ and H⁺ rhizotoxicities at moderately acidic conditions2013
Author(s)
Kobayashi, Y., Kobayashi, Y., Watanabe, T., Shaff, J. E., Ohta, H., Kochian, L., Wagatsuma, T., Kinraide, T. B., Koyama, H.
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Journal Title
Plant Physiology
Volume: 163
Pages: 180-192
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effect of phosphorus levels on the protein profiles of secreted protein and root surface protein of rice2013
Author(s)
Shinano, T., Yoshimura, T., Watanabe, T., Unno, Y., Osaki, M., Nanjo, Y., Komatsu, S.
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Journal Title
Journal of Proteome Research
Volume: 12
Pages: 4748-4756
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 野菜のイオノーム解析2013
Author(s)
渡部敏裕, 吉村誠子, 前島恵理子, 山内愛子, 大和田野昌子, 岡田遼介, 信濃卓郎, 大崎満, 浦山勝
Organizer
日本土壌肥料学会本大会2013年度名古屋大会
Place of Presentation
名古屋大学(名古屋市)
Year and Date
20130911-20130913
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[Presentation] Accumulation of non-essential elements in pteridophytes with emphasis on aluminum2013
Author(s)
Watanabe, T., Jansen, S., Maejima, E., Azuma, T., Hiradate, S., Osaki, M.
Organizer
XVII. International Plant Nutrition Colloquium 2013
Place of Presentation
Istanbul Convention and Exhibition Center (トルコ)
Year and Date
20130819-20130822
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[Presentation] HMG is a promising key gene for the enhancement of aluminum tolerance of rice via modulating membrane sterols in root-tip portion2013
Author(s)
Wagatsuma, T., Watanabe, T., Toyomasu, T., Kuroda, M., Muranaka, T., Ohyama, K., Ishikawa, A., Usui, M., Maejima, E., Khan, M. S. H., Tawaraya, K., Koyama, H.
Organizer
XVII. International Plant Nutrition Colloquium 2013
Place of Presentation
Istanbul Convention and Exhibition Center (トルコ)
Year and Date
20130819-20130822
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[Presentation] Characteristics of arsenic accumulation in aquatic plants2013
Author(s)
Sha, Z., Watanabe, T., Ohira, K., Okazaki, K., Osaki, M., Shinano, T.
Organizer
XVII. International Plant Nutrition Colloquium 2013
Place of Presentation
Istanbul Convention and Exhibition Center (トルコ)
Year and Date
20130819-20130822
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