2015 Fiscal Year Annual Research Report
シアノバクテリアのバイオフィルム形成と新規塩耐性獲得メカニズムの解明
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24580100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
七谷 圭 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00547333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚住 信之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40223515)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シアノバクテリア / 塩ストレス / バイオフィルム形成 / 二成分性シグナル伝達 / c-di-GMP |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続いてラン藻二成分系の検討を行った。Synechocystis sp. PCC6803の持つtwo-component systemのうち、レスポンスレギュレーターRre2のdiguanylate cyclase (DGC) 活性はリン酸化により制御されていると考えられ、アミノ酸配列の情報からRre2のリン酸化部位は59番目のアスパラギン酸であると推定された。そこで、Rre2のリン酸化によるDGC活性への影響を評価するため、レシーバードメイン内のリン酸化部位をアミノ酸置換して、リン酸化状態および脱リン酸化状態を模倣した置換体を作製した。一般にリン酸化部位のアスパラギン酸をグルタミン酸への置換は、構造的、機能的にリン酸化状態を再現することが報告されている。Rre2のリン酸化状態を模倣した変異体(Rre2 D59E)は、野生型Rre2と比較してDGC活性がわずかに上昇する結果となった。一方、59番目のアスパラギン酸をアスパラギンに置換し、脱リン酸化状態を模倣したRre2 D59Nにおいて、DGC活性が著しく減少した。これらの結果は、Rre2のレシーバードメイン内に存在する59番目のアスパラギン酸のリン酸化により、DGC活性が制御されていることを示した。また、二成分制御系を構成するヒスチジンキナーゼ(Hik)とレスポンスレギュレーター(Rre)は、遺伝子配置上で近傍に位置するというこれまでの知見から、Rre2と二成分制御系を構成するヒスチジンキナーゼとして近傍に存在するHik12を仮定した。Hik12の自己リン酸化能を検証するため、Hik12を大腸菌内で過剰発現、精製した。Hik12を過剰発現させた菌体から、アフィニティー精製により目的蛋白質を回収した。精製したHik12の自己リン酸化能を評価として、[32P]-ATPとHik12を混合して自己リン酸化反応を行った。
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Research Products
(2 results)