2013 Fiscal Year Research-status Report
ピルビン酸低減清酒酵母のピルビン酸低減メカニズムの解明
Project/Area Number |
24580117
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
北垣 浩志 佐賀大学, 農学部, 准教授 (70372208)
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Keywords | 清酒酵母 / ピルビン酸 / ゲノム / ミトコンドリア |
Research Abstract |
ピルビン酸低減清酒酵母のピルビン酸低減メカニズムを探るために、3つのアプローチで研究を行った。 1 まずピルビン酸低減清酒酵母のミトコンドリア呼吸能の測定及び炭素代謝フラックス解析を行った。その結果、ピルビン酸低減清酒酵母ではミトコンドリア呼吸活性が増加し、ミトコンドリア代謝活性が増加していることを明らかにした。この結果は、ピルビン酸低減清酒酵母のピルビン酸低生産性は、この株のミトコンドリア呼吸活性及びミトコンドリア代謝活性の増加によりもたらされていることを示唆している。 2 ピルビン酸低減清酒酵母のゲノム解析により明らかになった候補遺伝子13個について、それらの変異を導入するプラスミドをin fusion cloning法により作成した。今後これらのプラスミドを清酒酵母の一倍体に導入して清酒を仕込み、ピルビン酸の生産性を調べればどの遺伝子変異がピルビン酸の低生産性をもたらすかが明らかになると期待される。 3 ピルビン酸低減清酒酵母の2倍体を胞子形成させ、一倍体を9株取得した。それらの一倍体で清酒を仕込んだ結果、6株が低ピルビン酸性で3株が高ピルビン酸性であることが明らかになった。これらの一倍体のゲノム配列を明らかにすれば、ピルビン酸低減をもたらす遺伝子変異が明らかになると期待される。しかしまだ9株では数が足りないので、一倍体を増やすために再びピルビン酸低減清酒酵母を胞子形成させ、一倍体取得を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ピルビン酸低減清酒酵母のミトコンドリア呼吸活性及びミトコンドリア代謝活性が増加していることを明らかにしたから。
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Strategy for Future Research Activity |
ピルビン酸低減清酒酵母から多数一倍体を取得し、ピルビン酸生産性を調べそのゲノム配列との関連を調べることでピルビン酸低減をもたらす遺伝子変異が明らかになる。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] ピルビン酸低減清酒酵母のミトコンドリア解析2014
Author(s)
Gennaro Agrimi, Maria C. Mena, Kazuki Izumi , Isabella Pisano, Lucrezia Germinario, Hisashi Fukuzaki , Luigi Palmieri, Lars M. Blank and Hiroshi Kitagaki
Organizer
日本農芸化学会
Place of Presentation
明治大学
Year and Date
20140329-20140329
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