2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24580139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 道憲 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00335308)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ABCタンパク質 / コレステロール / モジュレーター / 脂質 / トランスポーター |
Research Abstract |
細胞の余剰脂質を排出するABCGタンパク質の翻訳後制御機構は、ほとんど分かっていない。脂質恒常性の制御とその破綻としてのメタボリックシンドロームの解明には、細胞内の翻訳後機能制御機構を明らかにする必要がある。そこで、細胞内におけるABCGタンパク質の脂質排出を制御する新規の機構を明らかにすることで、生体の脂質恒常性制御の機構を解明することを目的として実験を行った。 1、神経細胞におけるABCG1とABCG4の制御 神経細胞のABCG1が24-ヒドロキシコレステロールの添加によって発現誘導されること、誘導がLXRの合成リガンドを添加した場合と同等であることを示した。そして、ABCG1が24-ヒドロキシコレステロールの排出に一部寄与する可能性を示唆した。ラット初代培養アストログリア細胞由来の条件培地をラット初代培養神経細胞に添加し、神経細胞のABCGタンパク質の変動を調べた。 2、ABCGタンパク質モジュレーターのスクリーニング 既に見出しているABCG1の活性を促進または阻害する可能性のある候補化合物の、濃度依存性やマクロファージ内在性ABCG1への効果を調べた。ABCG4発現株でのハイスループットスクリーニングの条件検討を行い、タウロコール酸を脂質アクセプターとして簡便に測定できる条件を設定した。ABCG5/ABCG8のモジュレーター探索のために、ABCG5, ABCG8の誘導発現用ベクターの構築を行い、さらにBHK細胞のABCG5, ABCG8共誘導発現安定株の作製を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初年度計画に沿った研究を行っており、ほぼ予定通りに進行しているため。神経細胞におけるABCG1とABCG4の制御を明らかにする研究では、グリア細胞由来のリポタンパク質を神経細胞に添加する実験を予定通り行った。さらに、オキシステロールの影響も調べることができた。ABCGタンパク質モジュレーターのスクリーニングでは、モジュレーターの作用機構までは迫ることができていないが、効果が細胞内の機構を介した間接的なものであるかどうかについては知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の研究成果を発展させ、さらに下記のような翻訳後制御について解析する。 1、コレステロール合成関連タンパク群によるABCG1, ABCG4機能制御の解析 ABCG1, ABCG4はコレステロールを排出するトランスポーターであることから、細胞内でコレステロールの排出と合成が統合的に制御されている可能性がある。この可能性を検討するため、コレステロール合成制御タンパク質をノックダウンまたは過剰発現した場合に、ABCG1, ABCG4の細胞内局在と活性が変化するかどうか調べる。その結果から、コレステロール合成制御タンパク質がABCG1, ABCG4を制御することでコレステロール排出も統合的に制御するというモデルを示す。 2、相互作用タンパク質によるABCGタンパク質機能制御 CYP4F3とTMEM150の過剰発現またはノックダウンによるそれぞれABCG1、ABCG5/ABCG8の局在と活性の変化を調べる。とりわけ、CYP4F3を介した制御から、多価不飽和脂肪酸によるABCG1の活性制御を明らかにし、体内の多価不飽和脂肪酸とコレステロール動態の関係を明らかにする。さらに、ABCG1のリン酸化による制御についても解析する。これらの研究に、平成24年度に得られたABCG1モジュレーターを利用していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
モジュレーターの作用機構解明のための実験まで到達しなかったため、そのための消耗品費が未使用である。この実験は、引き続き次年度に行い、次年度に使用する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] ATPase activity of nucleotide binding domains of human MDR3 in the context of MDR1.2013
Author(s)
Ishigami, M., Tominaga, Y., Nagao, K., Kimura, Y., Matsuo, M., Kioka, N., and Ueda, K.
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Journal Title
Biochim. Biophys. Acta.
Volume: 1831
Pages: 683-690
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Role of Dlg5/lp-dlg, a membrane-associated guanylate kinase family protein, in epithelial-mesenchymal transition in LLc-PK1 renal epithelial cells.2012
Author(s)
Sezaki, T., Inada, K., Sogabe, T., Kakuda, K., Tomiyama, L., Matsuno, Y., Ichikawa, T., Matsuo, M., Ueda, K., and Kioka N.
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 7
Pages: e35519
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] ATP hydrolysis-dependent conformational change in the extracellular domain of ABCA1 are associated with apoA-I binding.2012
Author(s)
Nagao, K., Takahashi, K., Azuma, Y., Takada, M., Kimura, Y., Matsuo, M., Kioka, N., and Ueda, K.
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Journal Title
J. Lipid Res.
Volume: 53
Pages: 126-136
DOI
Peer Reviewed
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