2014 Fiscal Year Annual Research Report
ビフィズス菌のアラビノガラクタンープロテイン代謝機構に関わる糖質分解酵素群の解析
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24580144
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤田 清貴 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (20381189)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖質分解酵素 / プレバイオティクス / アラビノガラクタン-プロテイン / ビフィズス菌 / 腸内細菌 / Ⅱ型アラビノガラクタン / ガラクトース / アラビノース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ビフィズス菌Bifidobacterium longumが有するアラビノガラクタン-プロテイン(AGP)に対する分解酵素群のうち、糖質分解酵素(GH)ファミリー43に属すGH43 α-L-arabinofuranosidase (BLLJ_1854)の諸性質の解析を中心に研究を行った。大腸菌で発現させた組換えBLLJ_1854タンパク質を各種pNP基質に作用させたところ、pNP-α-L-arabinofuranoside(Araf)のみに僅かに作用したことから、α-L-arabinofuranosidaseであることが確認できた。本酵素の至適pHは5.5、至適温度は50℃であった。また、Araf側鎖を有するβ-1,3-ガラクトオリゴ糖に作用させたところ、アラビノースの遊離が確認できた。また、カラマツ由来のⅡ型アラビノガラクタン(LWAG)やテンサイ由来のアラビナンのような多糖からもアラビノースの遊離が確認された。これらの結果から、本酵素は植物多糖の側鎖に修飾されたα-Arafを特異的に切断するα-L-arabinofuranosidaseであると考えられる。さらに、Real-Time PCRによる転写解析より、BLLJ_1854はLWAGを炭素源として培養した場合に高い転写が見られた。以上のことから、BLLJ_1854はⅡ型アラビノガラクタン主鎖に作用するGH43 exo-β-1,3-galactanase (BLLJ_1840)やGH30 β-1,6-galactanase (BLLJ_1841)と協調的に働くことで、効率的にⅡ型AGを分解できるものと考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Bifidobacterium longum subsp. longum exo-β-1,3-galactanase, an enzyme for the degradation of type II arabinogalactan.2014
Author(s)
Fujita, K., Sakaguchi, T., Sakamoto, A., Shimokawa, M., and Kitahara, K.
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Journal Title
Appl. Environ. Microbiol.
Volume: 80
Pages: 4577-4584
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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