2014 Fiscal Year Annual Research Report
分解耐性型細胞膜透過性タンパク質による細胞分化/寿命制御システムの開発
Project/Area Number |
24580148
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
舛廣 善和 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (00336083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 泰一郎 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20187834)
花澤 重正 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60060258)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Stabilon / iPS細胞 / 制御性T細胞 / Treg / 肝細胞分化 / Foxp3 / HNF3β / Sox17 |
Outline of Annual Research Achievements |
分解耐性型細胞膜透過性分化制御因子(山中因子、Foxp3、Sox17、HNF3β)を大腸菌発現系により封入体に大量発現させ、グアニジン塩酸変性条件化でNiレジンを用いて精製後、透析により脱塩しリフォールディングを行った。山中因子(Glis1,Oct4,Klf4,Sox2;iPS細胞を誘導)に関しては、Glis1は37℃で発現誘導した場合、非常に分解が早かったが、20-25℃で発現誘導を行うことで大幅に改善された。また、Oct4の発現がやや少なかったため、誘導時間やIPTG濃度条件を振ったが、あまり向上しなかった。発現精製した細胞膜透過性山中因子を用い、ヒト線維芽細胞よりiPS細胞を誘導したところ、いくつかのiPS様コロニーの出現を確認した。iPS誘導ではMbd3のsiRNAも使用したが、この顕著な効果は見られず、コロニー形成率は非常に低かった。Foxp3(制御性T細胞を誘導)に関しては、リフォールディング効率がStabilon融合体で25%、非融合体では1%程度であったため、この向上を目指し、透析時に添加する化合物(アルギニンやクエン酸等)を工夫した。クエン酸を加えた条件でやや向上したが、in vivoの実験に使用するには不十分であった。培養細胞への導入と核移行、転写調節能は確認できた。Sox17(内胚葉系細胞を誘導)、HNF3β(肝細胞を誘導)に関しては、いずれも1LのLB培地から0.2-0.4mg程度の精製タンパク質が得られた。これらは培養細胞への導入も可能であり、核への移行もみられた。 RARα(成熟白血球を誘導)に関しては哺乳動物培養細胞における強制発現系でStabilonの最適な融合位置を検討した。StabilonをRARαのN末C末分子の中央に配置した変異体を作成し、HEK293T細胞に発現させたところいずれも同等の安定化が見られた。更にStabilonを分子中央に2回繰り返して配置させると極めて顕著な発現上昇が見られたが、細胞質にも発現がみられるようになった。
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Remarks |
日本大学研究者情報 http://kenkyu-web.cin.nihon-u.ac.jp/Profiles/70/0006909/profile.html
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Research Products
(4 results)