2012 Fiscal Year Research-status Report
腸管機能制御を通じて加齢性疾患を抑制する抗老化食品の探索とその機能性の分子基盤
Project/Area Number |
24580190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
片倉 喜範 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50264106)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アンチエイジング / 老化 / サーチュイン / 食品 |
Research Abstract |
当研究室において構築した新規スクリーニングシステムを用いて、SIRT1増強食品の探索を行い、各種乳酸菌、ポリフェノール、植物抽出物中にSIRT1増強活性を見いだした。 そのなかでもある種の乳酸菌は、腸管上皮細胞のSIRT1を増強し、それとともに腸管ガン細胞の増殖を強く抑制することを見いだした。その分子機構としては、SIRT1活性化による細胞内β-カテニンの不活性化が引き起こされていることがを今回初めて明らかにした。またある種の植物抽出物は、皮膚細胞におけるSIRT1を増強することを見いだした。この植物抽出物は、紫外線照射に伴う皮膚細胞老化を抑制しうることを見いだした。 また、さらなるアンチエイジング食品の探索のため、SIRT1以外の長寿遺伝子SIRT3, SIRT6, FOXOに着目し、それらを活性化する食品をスクリーニングするためのシステムを新たに構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定を超え、SIRT1活性化食品の同定とその機能性、さらにはその機能性発現の分子基盤を明らかにすることができた。 さらには、SIRT1以外の長寿遺伝子に着目し、新たなアンチエイジング食品探索のためのシステムを構築することができた。 また当初の予定以上に様々な食品のアンチエイジング活性を評価することで、高機能・高活性アンチエイジング食品開発に向けた基盤情報の収集ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もSIRT1活性化食品の探索を行うとともに、SIRT3, SIRT6, FOXOをターゲットとした新たなアンチエイジング食品の探索も同時に行う。得られたアンチエイジング食品について、その機能性とその機能性発現の分子基盤を明らかにしていく。機能性としては、結腸ガン抑制効果、脂肪細胞分化抑制効果、脂肪肝抑制効果、皮膚老化抑制効果等を想定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(25 results)