2012 Fiscal Year Research-status Report
GFPマーキングを用いた食品アレルギーにおけるILー5産生細胞の挙動・機能解析
Project/Area Number |
24580196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
橋口 昌章 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20372443)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アレルギー / IL-5 / 好酸球 / GFP / マーキング |
Research Abstract |
食品アレルギーは,近年増加の一途をたどり,その予防・治療方法の開発は急務となっている.その発症には,IL-4のみならず,好酸球が重要であり,好酸球の分化・増殖を担うIL-5の発現調節機能の解明は食品アレルギーをはじめとするアレルギー疾患の制御へつながる.しかしながら、これまで,どういった細胞が主たるIL-5産生細胞であるかは明らかとなっていなかった.そこで,本研究では,IL-5産生細胞をGFPにてマーキングすることにより,in vivoでのIL-5産生細胞を可視化し,その挙動・機能を解析することを目的とした. 初年度は,BACをもちいてIL-5プロモーター制御下でGFPを発現するトランスジェニックマウスを樹立した.このマウスより調製した肺細胞をin vitroにて刺激したところ,IL-5とGFPの両陽性の細胞が出現し、GFP発現はIL-5産生を反映していることが確認された.また,肺において,IL-5陽性となる細胞はIL-33受容体を発現し,上皮等により産生されるIL-33により活性化されることが示唆された.さらに,IL-33受容体を発現する細胞は,T細胞ではなく,最近見いだされたInnate Lymphoid cell (ILC, 自然リンパ球) であり,細胞調製における画分でもリンパ球とは異なっていた.これらのことは,次年度より行う,IL-5産生細胞の同定・表現型の解析において重要な知見と考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子改変マウスは,当初の予定通り,1系統の樹立は成功し、そのマウスにおいて、期待するGFP発現も確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
樹立したマウスをもちいて,IL-5産生細胞の同定および表現型の解析,次いで,IL-5産生細胞のin vivoでの局在の解析を行う.また、応答を多角的にかつ詳細に解析するため,樹立したマウスとTCRトランスジェニックマウスの交配を行い,交配したマウスをもちいて抗原特異的な解析を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国際学会発表のため,一部を旅費として使用する.マウスの保存等にその他として使用する.残りは試薬,プラスチック器具等,消耗品として使用する.
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