2014 Fiscal Year Annual Research Report
安全性を考慮した大豆イソフラボンおよびその代謝産物の有効性の検討
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24580198
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
上原 万里子 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (20211071)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大豆イソフラボン / equol / 鏡像異性体 / 難消化性糖質 / 骨粗鬆症 |
Outline of Annual Research Achievements |
難消化性糖質との同時投与でイソフラボン投与量の低減化をはかる為、イソフラボン配糖体(ISO)とフラクトオリゴ糖(FOS)との併用摂取試験を行った。8週齢雌性ddYマウス43匹を①偽手術(Sham)群②卵巣摘出手術(OVX)群③OVX+0.16%ISO投与(ISO)群④OVX+5%FOS投与(F)群⑤OVX+ISO+FOS投与(IF)群⑥OVX+50%(0.08%)ISO投与(50%ISO)群⑦OVX+50%ISO+FOS投与(50%IF)群に分け、4週間飼育を行った。OVXで子宮重量は低下したが、ISO及びFOS投与による子宮肥大は認められなかった。大腿骨・骨密度(BMD)は、OVXで減少し、ISOまたはFOS投与、併用摂取群の、何れの投与量でもBMDの減少抑制がみられたが、IF群で最も強い抑制傾向を示した。ISO半量投与でFOSとの併用摂取させても相加効果は認められなかった。次に、アグリコンのdaidzein(Dz)とFOSの併用摂取試験を行う為、同様に①Sham群②OVX群③OVX+0.05%Dz(Dz)群④OVX+0.025%Dz(50%Dz)⑤OVX+Dz+5%FOS(DF)⑥OVX+0.025%Dz+50%FOS(50%DF群)⑦OVX+5%FOS(FOS群)の7群で4週間飼育した。Dz、FOS群は子宮に影響を与えなかった。大腿骨近位部BMDはOVXにより減少し、Dz単独では変化がなかったが、Dz+FOSでは骨量減少が抑制され、相加効果が示された。しかし、Dz半量投与ではFOSとの併用効果はみられなかった。血中equo濃度はDz群よりもDF群で高値傾向を示したが、半量Dzでは差がなかった。以上より、FOSとの併用摂取効果が期待できるのは0.05%Dz(配糖体換算で約0.1%)であることが確認された。同様に他の難消化性糖質(セロオリゴ糖)による併用摂取試験も行った。
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