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2012 Fiscal Year Research-status Report

木材腐朽菌によるリグナン類の代謝に基づくグメリナ材の耐腐朽性発現機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24580252
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionForestry and Forest Products Research Institute

Principal Investigator

河村 文郎  独立行政法人森林総合研究所, バイオマス化学研究領域, 主任研究員 (80353655)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsグメリナ材 / 木材腐朽菌 / リグナン類 / 抗菌活性発現機構
Research Abstract

グメリナ材の耐腐朽性発現機構を明らかにすることにより抗菌剤開発のための知見を得ることを目的とした。グメリナ心材のメタノール抽出物の酢酸エチル可溶部からカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー によって代謝実験の基質として使用するためのgmelinolを約300 mg単離した。gmelinolの同定は、NMRスペクトルと旋光度の標品との比較によって行った。液体培地中でgmelinolをカワラタケによって代謝させた後、培地並びに菌体から代謝生成物を回収する方法を検討した結果、菌体内に取り込まれるか吸着する代謝生成物の量は非常に少なく、また培地中に存在する代謝生成物と組成がほぼ等しかったため、今後の代謝反応の実験では菌体のホモジナイズの操作を省略できることがわかった。代謝(培養)日数を変えて実験したところ、基質は8日間で大部分代謝されることが明らかになった。代謝生成物は8日以降に大量に生成した。16日目における代謝物の生成量は8日目とほぼ等しかったので、代謝生成物の単離は8日間の培養後に行うべきであることがわかった。代謝日数4日目の代謝生成物は量が少なかったが、逆相HPLCにおいて保持時間の短いピークが相対的に大きかったため、基質が水酸化された代謝生成物の存在が予想された。培地及び基質に対する菌体の量を変えて実験したところ、代謝生成物の組成が大きく異なる結果が得られ、今後菌体量をコントロールすることによって多様な生成物を単離できる可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Gmelinolはグメリナ材由来の抗菌成分であり、この成分をグメリナ材の抗菌活性発現のメカニズムを解明するための基質(菌体に作用させる出発物質)として使用する。研究期間初年度に当たる当年度は、このgmelinolを大量に単離し、3年間の研究期間に必要と試算した以上の量を確保した。また、基質濃度の代謝に及ばす影響を調べ、多様な代謝生成物を単離できる可能性を見出すと共に最適な培養日数を決定した。

Strategy for Future Research Activity

次年度への繰り越し金額は15,736円とわずかである。木材腐朽菌の経代培養のインターバルを短くして代謝能力への影響を明らかにする。振とう回転速度、培養温度や培地組成等の代謝に及ばす影響を調べる。さらに、代謝反応をスケールアップし、代謝生成物を単離する。単離を行うため分取HPLCカラムを購入予定である。必要に応じてフラクションコレクターの購入も検討する。HPLCクロマトグラフが劣化してきているので修理を行う。以上のように効率良く成分分離を行えるシステムを確立し、研究を推進する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

有機溶媒の購入等に使用する。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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