2014 Fiscal Year Annual Research Report
魚類内臓感覚神経回路の解明と摂食制御ペプチドニューロンとの連関
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24580264
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 直之 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (80256974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 正美 東京医療学院大学, 保健医療学部, 教授 (00182832)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 内臓感覚 / 魚類 / キンギョ / ティラピア / 神経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、延髄のキンギョの一次内臓感覚核(commissural nucleus of Cajal)が形成する神経回路についての論文を投稿し、受理・出版された(神経解剖学の雑誌で最も著名なThe Journal of Comparative Neurology)。なお、延髄の内臓感覚と味覚の一次感覚核群から菱脳峡部の二次内臓・味覚核群にいたる、かなり精密な局所対応的投射が存在することも明らかとしたため、この論文中で報告している。菱脳峡部の二次内臓感覚核の回路については、2系統の神経路が並列していることがわかった。このような事実は、魚類において最初の発見であり、重要な知見であると考えている。論文原稿はほぼ完成しており、近日中に投稿し、平成27年度中には受理・出版にいたる予定である。また平成26年度に実施した実験によって、間脳から大脳に上行する回路の同定も終了し、現在投稿準備中である。この成果によって、全ての感覚が大脳のどこに至るのかが、魚類で初めてキンギョにおいて判明した。すなわち、それぞれの感覚は、大脳背側野の異なる領域に到達しており、哺乳類と類似した性質の感覚地図が存在することが明らかになった。富山大学理工学研究部に招待されたセミナーにおいて、感覚地図の存在について講演を行った。 ティラピアについては、研究分担者の多忙もあり論文投稿に至っていないが、平成27年度中には投稿する予定である。なお現在準備中の論文原稿は全て上記The Journal of Comparative Neurologyに投稿予定である。 脳アトラスについては、マアジが完成に近付いており、また同じく水産学的に重要なフグ類のものを作成しつつある。
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Research Products
(3 results)