2012 Fiscal Year Research-status Report
消化管ホルモン遺伝子の発現量を健康診断へ応用したサケ稚魚の抗病性向上技術の開発
Project/Area Number |
24580287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido Research Organization |
Principal Investigator |
水野 伸也 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, その他部局等, 研究員 (70442655)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シロザケ / コレシストキニン / グレリン |
Research Abstract |
平成24年度は、シロザケ(サケ)稚魚の消化管ホルモンであるコレシストキニン(CCK)およびグレリンのcDNAクローニングを行い、リアルタイムPCRによる各遺伝子の発現量測定系を確立することを目的とした。 サケ稚魚の脳および腸からpoly(A)+RNAを調整し、Olygo(dT)プライマーを用いた逆転写を行った。このcDNAを鋳型として、既知のタイセイヨウサケCCKおよびプレプログレリン(pGHRL) cDNAの塩基配列をもとに設計したプライマーを用いてPCRを行い、各ペプチドのcDNA断片を得た。このcDNA断片をもとに5'および3'-RACEを行い、CCKおよびpGHRLcDNAの全塩基配列を決定した。また、稚魚の各組織におけるCCKおよびpGHRL遺伝子の発現量をリアルタイム定量RT-PCR法により測定した。 cDNAクローニングの結果、3種類のCCKと2種類のpGHRL のcDNAを得た。cDNA塩基配列から推定されるアミノ酸配列をそれぞれタイセイヨウサケCCKまたはpGHRLと比較したところ、3種類のCCKはそれぞれL、N、Tタイプと、2種類のpGHRLはそれぞれI、IIタイプと相同性が高かった。定量PCRの結果、CCKについては3タイプとも脳、胃および腸で、pGHRLについては2タイプとも胃および脳で遺伝子の発現量が多かった。 本成果により、平成25年度に予定しているサケ稚魚健康診断の指標候補であるCCKまたはpGHRL遺伝子発現量を測定できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した平成24年度に行うべき研究課題を全て達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に開発したシロザケコレシストキニンおよびグレリン遺伝子発現量測定系を用いて、平成25年度予定している細菌性鰓病の早期診断技術の開発、孵化場産稚魚の鰓病診断実施を計画どおり行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)