2013 Fiscal Year Research-status Report
魚貝類アレルギー疾患に関わる応答分子マーカーの探索とアレルゲン性評価への応用
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24580301
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
石崎 松一郎 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (40251681)
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Keywords | アレルギー / 食品 / アレルゲン / 魚貝類 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
前年度実施した甲殻類アレルギーモデルマウス特異的遺伝子の網羅的解析と同様に,平成25年度は魚類アレルギー発症マウスおよび未発症マウスを対象としたアレルギー関連遺伝子群をリアルタイムPCRおよびマイクロアレイによって探索することを目的に,魚類の主要アレルゲンであるパルブアルブミンをマサバ筋肉(普通筋および血合筋)から調製した.すなわち,3倍量の0.15M NaCl-0.01M リン酸緩衝液(pH 7.0)でホモジナイズした後,100℃で10分間の加熱を行ない,得られた上清を加熱抽出物として,Sephadex G-75カラムに供し,得られた溶出液の中で,マウス抗コイパルブアルブミンモノクローナル抗体と強く反応する画分をTSKgel ODS-120Tカラムを用いた逆相HPLCに供してパルブアルブミンを含むピークに対応する溶出液を最終的に分取した.つぎに,昨年度と同様に,BALB/c系雄性マウス(6週齢,8匹/群)にマサバ由来精製パルブアルブミン(PA)抗原を投与して,魚類アレルギーモデルマウスを作製した.今年度は,昨年度構築した甲殻類cDNAライブラリーおよび今年度構築した魚類cDNAライブラリーを用いて関連遺伝子の発現解析を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の目標であった甲殻類アレルギーモデルマウスおよび魚類アレルギーモデルマウスの構築には成功したが,ともに特異的遺伝子の解析に必要以上に時間を要している.懸念される点は,発現遺伝子の再現性であり,再現性の確認に時間がかかっている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は現在実施している甲殻類アレルギー特異的遺伝子発現群および魚類アレルギー特異的発現遺伝子群を最終的に特定することをまず行ない,好塩基球特異的マーカーの発現量解析を実施することで最終的に魚貝類アレルギー疾患応答分子マーカーを明らかにする予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
プライマー購入費が当初計画していた額より下回り,結果として端数分が残額として残ってしまった.しかし,この端数分は新たに年度内で物品を購入するには不十分の金額であったため,次年度に使用することを計画した. 残額2,244円は平成26年度に購入を計画している新規プライマー費に合わせて使用する計画である.
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