2013 Fiscal Year Research-status Report
映像観測解析技術による傾斜農耕地からの土壌および環境汚染物質流去動態の解明
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24580381
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
芝山 道郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (10354060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 薫 独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究領域長 (70355551)
板橋 直 独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (80354009)
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Keywords | 画像処理 / 傾斜農耕地 / 土壌懸濁水 / 栄養塩 / 重金属 |
Research Abstract |
傾斜農耕地からの環境負荷実態予測モデルを改良するため、従来の直接サンプリング法に加えてデジタル画像の自動撮影とリモートセンシングなど先端分野で開発されつつある最新の画像処理技術を組み合わせて、迅速・低コストの表面流出量および土壌由来懸濁物濃度等の水質の新たな近接自動無人計測手法を開発するとともに生産現場における流出量と有害重金属負荷量との関係をサンプル分析により明らかにする。 25年度は、(1)降雨感知カメラの改良版を人工傾斜畑施設に設置し、豪雨時の表面流去の模様を撮影するとともに降雨量および、実流出量を計測した。(2)昨年度に撮影された可視カラー画像から大量流出時の瞬時表面水(貯留水面域)の画素数を目視判別で計測し、その増減と10分ごとの積算降雨量および流出量との間に密接な関連性を見出した。(3)水面上の浮遊物などを利用した粒子画像速度計測法(PIV)適用の可能性を検討する目的で、動画撮影可能なシステムを導入した。大量流出時に自動で撮影を開始するセンサとその性能を評価する室内実験を実施した。(4)黒ボク土充填人工傾斜枠においてこれまでに観測された流出率は、既存の流出モデル(WEPP)を用いた結果よりも顕著に小さく、この一因としてモデル内で土壌水分変動が適切に表現されていない可能性が考えられたため、表層土壌の水分変動をモニタリングし、黒ボク土における降雨流出率の辺土条件を検討した。(5)2011年に長野県の高冷地野菜畑(全面ビニルマルチ)で現地観測した流出量と降雨感知カメラによる映像とを分析した。ビニルマルチ栽培のうね間に置かれた土壌の移動現象を経時的に観測できた。流出水サンプルの分析により、当該畑の懸濁物および総リン濃度の変化パターンを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新規に導入した降雨感知カメラ2号機の動作に不具合が見つかり、その原因調査と改修に時間を要していることにより、当初の年度計画より遅れ気味となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
茨城県つくば市の人工傾斜畑において、降雨流出過程の画像撮影と流量および懸濁物質量等の計測および分析実験を実施する。黒ボク土における降雨-流出現象を妥当に表現する数値モデルを構築し、実データを用いた検証と改良を行う。前年度に引き続き、流出時の時系列画像と流出実測値とのつきあわせにより、画像による流出量推定の可能性を検討する。前年度に試作した流出検出センサを装備した動画撮影システムの動作試験やパラメータ設定ののち、人工傾斜畑での撮影実験を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試作カメラ装置の不具合により、観測現場への設置が一部遅延している。 翌年度に上記装置の設置のための資材費や旅費に充填する予定である。
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Research Products
(6 results)