2013 Fiscal Year Research-status Report
爬虫類、鳥類、哺乳類における大脳皮質の進化:グルタミン酸ニューロンによる証明
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24580423
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
阿閉 泰郎 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90151084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 正一郎 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (60325371)
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Keywords | 比較神経解剖 / 相同性 / 脳 / 鳥類 / グルタミン酸 |
Research Abstract |
本年度は昨年に引き続きは鳥類の脳内のグルタミン酸作動性神経細胞を形態的に調べ、その神経連絡回路を解明した。グルタミン酸作動性神経細胞を同定するために、VGLUT-2あるいはグルタミン酸受容体のmRNAをin situ hybridization法により研究を進めた。in situ hybridizationではグルタミン酸作動性神経細胞の細胞体の局在を調べることができるが、投射先は追跡できない。それ故、逆行性トレーサーを利用した神経路標識法も合わせて行った。今年の研究は鳩では聴覚系と嗅覚系を調べ、ゼブラフィンチでは脳全体に発現しているVGLUT-2mRNAを検索した。研究成果は以下の学会でポスター発表を行った。 1. Karim Mohammad Rabiul, Shouichiro Saito, Yasuro Atoji: Molecular sequence and distribution of vesicular glutamate transporter 3 mRNA in the brain of pigeons and chickens. 第36回日本神経科学大会 2013 2. 阿閉泰郎:鳩における前梨状皮質の投射様式。第36回日本神経科学大会 2013. 3. Yasuro Atoji, Karim Mohammad Rabiul: Localization of vesicular glutamate transporter 3 mRNA in the brain and retina of pigeons. 第119回日本解剖学会・抄録集p.118, 2014.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鳩とゼブラフィンチの脳でグルタミン酸作動性神経細胞の分布を把握することができ、両種で比較することができた。 1)鳩 AMPA型とMNDA型のグルタミン酸受容体は蝸牛神経節細胞に発現しており、また蝸牛核にも同受容体が強く発現していることから、蝸牛神経節細胞はグルタミン酸作動性神経細胞の可能性が高い。また3型小胞性グルタミン酸トランスポーター(VGLUT-3)を発現している神経細胞を検索し始めた。 2)ゼブラフィンチ グルタミン酸作動性神経細胞は脳内に広く分布しており、特に歌回路に多くかかわっていることが確認できた。VGLUT-2が終脳外套に発現し、基底核に発現しない事が判明し、これは鳩との所見と同じであることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
予測される神経連絡の一部が解明できたが、まだ広範囲な部位で手着かずのままである。グルタミン酸受容体の分布も一部しか解明できていない。今後はin situ hybridizationに使用するvGluT2と受容体のプローブの精度を挙げることでより詳細で、広範囲でグルタミン酸作動性神経細胞の神経回路を見出せるものと考える。in situ hybridizationと線維連絡法を組み合わせる2重染色を行うことで、手始めに海馬-中隔路を解析する予定である。
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Research Products
(4 results)