2014 Fiscal Year Annual Research Report
神経疾患におけるビタミンB12の機能とその治療法への適用
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24580428
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
竹中 重雄 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (10280067)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ビタミンB12 / RNAi / 神経細胞 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビタミンB12(B12)欠乏によって様々な神経症状が見られることが報告されている。しかしながら、神経に及ぼす影響は明らかにされていない。そこで、B12代謝異常が神経細胞に及ぼす影響を明らかにするため、ヒト神経芽腫由来SH-SY5Y細胞に誘導型RNAiプラスミドをトランスフェクトし、B12代謝系遺伝子ノックダウン細胞を前年までに複数作製した。作製した3種の異なるB12代謝系をノックダウンしたRNAi細胞はall trans レチノイン酸による分化が抑制されていたが、GCMSを用いた代謝プロファイリングから、それらはメチルマロン酸によるミトコンドリア呼吸への影響やホモシステインによる酸化ストレスに起因したものではないと結論した。分化が抑制された状況を明らかにするため、SH-SY5Y細胞の分化過程を明らかにすることを試みた。分化マーカーであるニューロフィラメントは分化したSH-SY5Yでは神経様突起の中に配置される。対して、RNAiによって分化が抑制された細胞においてもニューロフィラメントの発現は認められたが、細胞質全体に分布した。また、神経様突起の形成にはアクチンの再構成が必須であり、コントロールベクターをトランスフェクトした細胞では神経様突起の突出時に細胞体にラメリポディア様の構造が認められた。対して、RNAi細胞ではラメリポディア様の構造が見られなかった。以上の結果から、B12代謝異常によって神経様分化が抑制されたSH-SY5Y細胞においては神経細胞マーカーであるニューロフィラメントの発現が確認されたことから、レチノイン酸による分化誘導は機能しているが、神経様突起を構成するためのアクチンフィラメントの再構成に影響が及んでいることが示唆された。
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[Journal Article] Profiling of serum metabolites in canine lymphoma using gas chromatography mass spectrometry.2014
Author(s)
Tamai R, Furuya M, Hatoya S, Akiyoshi H, Yamamoto R, Komori Y, Yokoi S, Tani K, Hirano Y, Komori M, Takenaka S.
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Journal Title
J Vet Med Sci.
Volume: 76
Pages: 1513-1518
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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