2012 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病末梢神経症モデル動物を用いた神経症進行におよぼす高血圧の影響
Project/Area Number |
24580438
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 講師 (40268496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 准教授 (20268494)
児玉 安史 広島国際大学, 薬学部, 講師 (40389119)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 末梢神経症 / 高血圧 |
Research Abstract |
Deoxycorticosterone(DOCA)による高血圧症が糖尿病性末梢神経症に与える影響を解析するために、10週齢の雄WBN/Kobラットにアロキサン(AL)を1回静脈内投与した後、滅菌水で飼育したAL群、アロキサン投与3週後から週1回DOCAをcorn oilに溶かした溶液を皮下投与し、1%食塩水で飼育したAL+DOCA+NaCl群、13週齢から週1回DOCAを皮下投与し1%食塩水で飼育したDOCA+NaCl群の計3群(各群10頭)に分配した。実験開始前(9週齢)、実験開始後から10週おき(13,23週齡)に全てのラットの血糖、尿糖、血圧、尿蛋白および血中脂質を測定し、AL群を36、AL+DOCA+NaCl群を27、DOCA+NaCl群を31週齢で剖検した。脛骨(運動神経)、坐骨及び腓腹神経(感覚神経)の定性的、定量的な組織学的解析を行った。 結果:AL群、AL+DOCA+NaCl群の血糖および尿糖値は,アロキサン投与直後から解剖時まで高値を持続したが、DOCA+NaCl群では血糖は正常範囲内,尿糖は陰性であった。AL+DOCA+NaCl群およびDOCA+NaCl群の血圧は23週以降AL群と比較し有意に上昇した。3種類の神経において、神経束内を走行する血管周囲の浮腫及び内皮細胞の肥大をともなう内腔の狭窄がAL+DOCA+NaCl群およびDOCA+NaCl群でみられた。また、神経内膜の線維化がDOCA+NaCl群で認められたが、全群の神経線維は髄鞘の崩壊が散見される程度でほぼ正常であった。超微形態的には全ての群において血管基底板が重層化しており、ALおよびAL+DOCA+NaCl群ではDOCA+NaCl群より重度であった。血管周囲の浮腫がAL+DOCA+NaCl群およびDOCA+NaCl群でみられ、AL+DOCA+NaCl群では浮腫により基底板が疎開していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
形態学的解析に要した時間が,計画時より多かったことから,当初計画していた末梢神経病変の終末糖化産物および酸化ストレスマーカーの発現解析を年度内に実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、実施できなかったDeoxycorticosterone(DOCA)投与ラットの末梢神経病変の終末糖化産物および酸化ストレスマーカーの発現解析を実施する。 同時並行して、食塩投与による高血圧症が糖尿病性末梢神経症に与える影響の解析をおこなう。具体的には、10週齢の雄WBN/Kobラットにアロキサン(AL)を1回静脈内投与した後、滅菌水で飼育したAL群、アロキサン投与3週後から1%食塩水で飼育したAL+NaCl群、13週齢から1%食塩水で飼育したNaCl群の計3群(各群10頭)に分配する。実験開始前(9週齢)、実験開始後から10週おき(13,23週齡)に全てのラットの血糖、尿糖、血圧、尿蛋白および血中脂質を測定し、33週齢で剖検する。脛骨(運動神経)、坐骨及び腓腹神経(感覚神経)の定性的、定量的な組織学的解析を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物の購入、維持費用に加えて、血液、尿の解析、組織学的な解析に必要な実験器具および試薬などを購入する予定である。また、24年度に実施した研究成果を学会にて発表するためにも使用する予定である。
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