2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAによるネコ肥満・糖尿病の病態解明とバイオマーカーへの応用
Project/Area Number |
24580468
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
佐々木 典康 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (20307979)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロRNA / ネコ / 肥満 / 糖尿病 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
ネコの血中に発現するmiRNAを同定するとともに、栄養状態変化の指標とするために、摂食後の時間変化による血中のmiRNA発現の変動を検討した。1日1回の給餌(8:00am)で飼育しておる健常な雄ネコ5匹を用い、食前(1時間前)、食直後(1時間後)、食後23時間(翌日7:00am)に経時的に採血し、血清を採取した。各個体から得られた血清1mLを混合し、各採血時点におけるプール血清(総量5mL)を作成した。このプール血清からエクソソームを分離した。さらに、このエクソソームからmiRNAに相当する低分子RNAを抽出した。血清(エクソソーム)に含まれるmiRNAの解析はillumina HiSeq2000でシーケンス(50bp,シングルリード)し、得られたデータをリファレンス配列となるネコドラフトgenomeへマッピングを行なった後、RPM(百万リード当たりの発現量)ファイルを作成しデータベースへ相同検索した。 RPMを元に発現の多いmiRNAを調べたところ、どの時点でも発現の多いmiRNA種はほぼ同じであった。その中でも、hsa-miR-548anに部分的に相同性の高いmiRNA(未同定ネコmiRNA)は空腹時、つまり給餌前と食後23時間で発現が多く、miR-140-3pも同様な傾向を示した。逆にbta-miR-2340と相同性の高いmiRNA(未同定ネコmiRNA)は食直後に最も発現が高くなった。今回解析を行ったエクソソーム中に発現の多いmiRNA種は、脂肪組織で発現が見られたmiRNA種とは異なるものであった。 本研究で同定されたネコ血中miRNA種は、先の研究で行われた脂肪組織に発現するmiRNAと併せて、ネコの肥満・糖尿病の病態解明、診断への応用に重要なツールとなる。
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