2014 Fiscal Year Annual Research Report
食用植物の多岐に亘る生理機能性の分子レベルでの解明
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24590022
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小野 政輝 東海大学, 農学部, 教授 (60177269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 伸 東海大学, 農学部, 准教授 (10512923)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブラックベリー / クサギ / サツマイモ / モリンガ / トマト / 抗酸化活性 / 抗炎症活性 / がん細胞増殖抑制活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、食用植物中に含まれる成分の化学構造と生物活性ならびにそれらの成分の一斉分析法を開発することを目的とし、ブラックベリー、クサギ、サツマイモ、モリンガならびにトマトの5種の食用植物について抗酸化活性、抗炎症活性、がん細胞増殖抑制活性ならびにマクロファージの泡沫化抑制活性を調べた。また、上記植物の成分研究を行い、5種の新規化合物を含む53種の化合物を純粋に分離(単離)し、それらの化学構造を明らかにした。尚、本年度の研究成果の概要を下記する。 1.サツマイモ塊根部のメタノールエキスならびに分画した画分について、4種の抗酸化活性試験、3種の抗炎症活性試験ならびにヒト白血病細胞株(HL-60)の増殖抑制活性試験を行い、活性を示す画分を見出した。また、7品種のサツマイモ塊根部について、瀉下成分‘樹脂配糖体’の蒸発散乱型検出器を備えた高速液体クロマトグラフィーによる一斉分析を行い、品種により樹脂配糖体の組成に違いが見られることを明らかにした。 2.モリンガの葉と葉柄のメタノールエキスおよび分画した画分について3種の抗酸化活性試験を行い、活性を見出した。また、強い活性を示した画分の成分研究を行い、7種の化合物を単離し、構造を明らかにした。 3.ミニトマトの1品種‘ココ’果実のメタノールエキスならびこのエキスのスチレン-ジビニルベンゼン系吸着剤におけるメタノール溶出画分について、2種の抗酸化活性試験ならびに2種の抗炎症活性試験を行い、メタノール溶出画分に活性を見出した。また、本画分から新たに4種の芳香族化合物を単離し、構造を明らかにした。 4.ブラックベリー種子のメタノールエキスにHL-60の増殖抑制活性を見出した。また、本エキスの成分研究を行い、新たに2種の新規化合物を含む9種のトリテルペノイド単離し、構造決定した。また、2種の化合物がHL-60の増殖抑制活性を示した。
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Research Products
(6 results)