2014 Fiscal Year Annual Research Report
アクチンを標的とする抗腫瘍性ペプチドRA-VIIのファルマコフォアの解明と応用
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24590024
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
一柳 幸生 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (80218726)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | RA-VII / ペプチド / 細胞毒性 / Rubia / Stemona / アルカロイド / Eurycoma / カッシノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
≪電子密度を低下させたシクロイソジチロシンを有するアナログの合成≫ L-チロシンより誘導した3位にボロン酸基を有するチロシン誘導体と、3-フッ化-L-チロシン誘導体を縮合してジペプチドとしたのち、フェノールの酸素原子と、ボロン酸基が結合した炭素原子との間でカップリング反応を行うことにより、芳香環上にフッ素原子を有するフッ化シクロイソジチロシンを合成した。N-メチル化後残基1-4に相当するテトラペプチドを連結したのち、残基1、6間でマクロ環化反応を行い、RA-VIIのTyr-5残基の芳香環にフッ素原子を導入したRA-VIIアナログの合成法を確立した。 ≪天然有機化合物ライブラリーの構築≫ ライブラリー構築のため、①Stemona tuberosaの根の抽出エキスより、新規アルカロイド4種を得た。②Rubia cordifoliaの根の抽出エキスより、新規RA系ペプチド化合物1種を得た。③Eurycoma longifoliaの根の抽出エキスより、新規カッシノイド化合物5種を得た。①および③より得られた新規化合物の構造は、機器スペクトルの解析により決定した。結晶として得られた化合物についてはX線結晶解析を併せて行った。②より得られた新規ペプチド化合物は機器スペクトルの解析から構造を確定することが困難であったため、化学的に合成することにより構造を証明した。 ≪細胞毒性試験≫ 天然より得られた新規化合物のうち、実施可能なものについてヒトおよびマウス癌細胞を用いて細胞毒性活性を評価したが、RA-VIIを凌ぐ活性を示すものは見出されなかった。
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