2012 Fiscal Year Research-status Report
老化に関わる難治性疾患の予防・改善を目指した天然薬物の研究
Project/Area Number |
24590028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
北中 進 日本大学, 薬学部, 教授 (40102553)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 智徳 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30251151)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | adiponectin |
Research Abstract |
白桃花からフラバノノール誘導体であるaromadenndrnを抽出分離を行い、NMR,MSより本物質の同定した。また、本物質の量を確保するため、2,4,6-trihydroxyacetophenoneと 3-methoxymethoxy benzaldehydeを出発原料として2’,4’,6’,4-Tera(methoxymethoxy)chalconeを作り、2’,4’,6’-Tris(methoxymethoxy)phenyl(3-(4-methoxymethoxy phenyl) oxiran-2-yl)methanoneを経たのち、(2R,3R)-(+)-Aromadendrin 及び(2S,3S)-(-)-aromadendrinの混合物を得た。これらのエナンチオマーの混合物についてキラルカラムで分離を試み、それぞれ2R,3R)-(+)-Aromadendrin 及び(2S,3S)-(-)-aromadendrinを得ることに成功した。 白桃花より得た天然型のaromadenndrnについて前駆脂肪細胞3T3-L1を用いてアディポカインについて検討を行った。3, 10, 30mMの濃度でadiponectinの発現量について検討したところ用量依存的な上昇をみとめた。一方、resistin発現量について影響を検討したところ、コントロールに比べ有意な変動は観察されなかった。この結果aromadenndrnはadiponectinの発現量の発現を特異的に増加させることが認められた。 その他、オノエヤナギからampelopsinの単離、スナジヒゴタイからマクロファージ活性化抑制成分を明らかにした。、
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数種の生薬について成分分離が進んでおり、ある程度順調に進んでいると考えている。またからフラバノノール誘導体の合成とエナンチオマーの分離法について解決できたと考えている。線虫を用いた寿命延長試験とリガンデバインディングアッセイについては次年度に行うことを考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
脂肪細胞の分化促進、PPARγアゴニストを目的としたリガンドバインディングアッセイ法により活性成分を評価し、構造活性相関を視野に入れて生薬中の活性成分探索と化合物の合成を進めたいと考えている。最終的には糖尿病モデル動物を用いたin vivo試験により評価し医薬品となりうるリード化合物の創製を目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
生薬から活性成分を分離・構造決定するために、クロマトグラフィー(HPLCを含む)の担体、溶媒、分析料金にしようする。また、合成を行うための試薬代といて使用する。 生物活性評価のための細胞、培地、プラスチック類に研究費をあてる予定である。
|